2006年7月14日
この資料は、米国バクスターヘルスケアコーポレーションが2006年7月5日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。
2006年7月5日、米国イリノイ州ディアフィールド発
バクスターインターナショナルインク(NYSE: BAX、以下米国バクスター社)は、自社のヴェロ細胞ベースのH5N1型汎流行インフルエンザ候補ワクチンの第I/ II相臨床試験を開始したことを本日発表しました。本試験は、オーストリア及びシンガポールの健康成人数百人を対象に、完全に不活性化された野生型H5N1 A株/ Vietnam/ 1203/ 2004を用い、抗原として3.75 µgから30 µgまでの4つの濃度について、アジュバントとしてミョウバンを添加したものとしないものにより行われています。
「汎流行インフルエンザの候補ワクチンの安全性と免疫原性に関する臨床データが、今秋にも得られると期待しています」と、米国バクスター社のワクチン事業のグローバルR&Dバイスプレジデントであるノエル バレット(Noel Barrett)は述べています。「われわれの目標は、安全且つ有効な汎流行インフルエンザワクチンを生産し、またヴェロ細胞による製造法がインフルエンザ及びその他のワクチン製造に大いに貢献し得ることを証明することです。本試験により、防御免疫反応誘導に必要なワクチン用量に関する重要なデータに加え、単一のH5N1株ベースのワクチンから、一連の異なるH5N1株に対する防御免疫反応誘導能に関する情報が得られるでしょう。動物モデルを用いた前臨床試験では、これまでのところ良好な交差防御性が示されており、これをヒト対象の試験で立証したいと考えています」と、語りました。
米国バクスター社は、独自開発のヴェロ細胞技術を活用し、季節性(または準汎流行)及び汎流行インフルエンザワクチンを開発しています。有胚卵を用いる従来のワクチン製造法に比べ、ヴェロ細胞による製造法は製造期間を著しく短縮する可能性があります。米国バクスター社は、チェコ共和国ボフミル(Bohumil)にある自社の商業規模による細胞培養ワクチンの製造施設において、ワクチンを生産する許可を既に取得しています。本製造施設は、GMP(医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準)の承認を受けており、生物学的安全性レベル3(BSL-3)による認証を得ています。
従来の卵ベースの製造法に比べ、細胞ベースのワクチン製造は、多くの利点が期待されます。米国バクスター社のヴェロ細胞技術は、動物由来の血清を添加することなく、インフルエンザウイルスを大量に培養し得ます。米国バクスター社は、研究開発を通じ、独自のヴェロ細胞技術を用いて、パイロット試験規模及び商業規模の野生型ウイルスの培養に成功しています。これは、卵ベースのワクチン製造のように高増殖性または弱毒性ウイルスの混ぜ合わせ(リアソータント)を待たずに、汎流行インフルエンザワクチンを製造する能力を米国バクスター社が保有していることを意味します。汎流行インフルエンザが発生した場合、混ぜ合わせ(リアソータント)を必要とすれば、ワクチン生産に相当の遅れが生じる恐れがあります。
米国バクスター社は、Fisher BioServices Inc.とともに米国国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)に協力し、またDVC LLC, a Computer Sciences Corporation Companyとともに米国保健社会福祉省に協力し、ヴェロ細胞ベースのH5N1型汎流行及び季節性インフルエンザ候補ワクチンを開発しています。これらの共同事業は、米国政府との委託契約を基に実施されています。米国バクスター社およびその提携企業は、今後、ヴェロ細胞ベースの候補ワクチンを当局に提供します。その後、2006年後半から2007年にかけ、米国においてさらなる臨床試験が開始される予定です。米国バクスター社は、米国以外の複数国の政府とも自社の汎流行インフルエンザ候補ワクチンについて現在協議中であり、細胞培養ベースのH5N1型候補ワクチン200万回投与分の英国政府への供給を受託しています。