2007年8月22日
この資料は、米国バクスターインターナショナルインクが2007年8月16日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。
2007年8月16日、米国イリノイ州ディアフィールド、英国ロンドン発
バクスターインターナショナルインク(NYSE: BAX)は、英国の子会社がパンデミックインフルエンザワクチンの供給に関する事前契約を英国保健省と締結したことを本日発表しました。本契約には、世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言した際の英国保健省によるパンデミックインフルエンザワクチンの購入権が含まれています。
バクスターは、自社の世界最大規模の細胞培養施設において、血清を含まないヴェロ細胞技術を用いてパンデミックインフルエンザワクチンを製造します。従来の鶏卵を用いた製造技術ではなく、ヴェロ細胞培養による製造技術を用いることにより、さまざまな利点が得られます。バクスターのヴェロ細胞技術では、鶏卵内で増殖させるための修飾を必要としない「天然型」のウイルスを使用することにより、生産を早期に開始し、ワクチンの製造スピードを高めることができます。この製造方法により生産されるワクチンは、総工程で約12週間以内に出荷でき、従来の鶏卵を用いた製造法に比べ、著しく早くなります。また、パンデミックの可能性のあるすべてのインフルエンザ株について、ヴェロ細胞内で再現性のある高収率の増殖が認められました。これによりバクスターは、変異した新型ウイルス株にも柔軟に対応することが可能となります。
「当社の技術や製造能力、その他のリソースの提供を通し、パンデミックインフルエンザ対策に取り組む英国保健省に協力できることを光栄に思います」と、バクスターのワクチン事業部長であるキム ブッシュ(Kim Bush)は述べています。
バクスターは現在、アジュバント非添加のH5N1型インフルエンザワクチンの臨床試験を実施しています。欧州で実施した第I / II相試験では、候補ワクチンが低用量の3.75µgでも強い抗体応答を示し、広範に分岐したH5N1株に対する十分な交差免疫を誘導することが明らかになりました。また、候補ワクチンが、季節性インフルエンザワクチンと同程度の忍容性を有することも示唆されました。このほどバクスターは、欧州におけるモックアップライセンスの承認取得に向けた、第III相試験の被験者550例の登録を終了しました。この臨床試験のデータは、2007年の後半に明らかになる予定です。また、同じく2007年後半には、欧州におけるプレパンデミックの全承認要件を満たすことを目的とした、大規模第III相試験も開始する予定です。さらにバクスターは、Fisher BioServices Inc.とともに米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)に属する国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)に協力し、またDVC LLC, a Computer Sciences Corporation Companyとともに米国保健社会福祉省に協力し、ヴェロ細胞技術を用いたパンデミックおよび季節性インフルエンザワクチンの開発を米国で進めています。
バクスターの候補ワクチンの抗原構造および組成は、自然界に存在する実際の病原体に近似しています。免疫応答を増強させる物質(アジュバント)をワクチンに添加することは、副作用の一因となる可能性が考えられますが、バクスターの候補ワクチンは、アジュバントを添加しないでも、天然のウイルスに対する体の防御反応と類似した免疫応答を誘導します。