腹膜透析について ファクトシート
慢性腎臓病(CKD)
慢性腎臓病(CKD)は、さまざまな原因で腎機能が緩徐に低下する疾患です。日本の慢性腎臓病患者数は1,330万人、そのうち積極的な治療が必要な患者数は600万人規模と推測されています。腎臓病が進行すると、透析治療が必要となります。2009年末現在、全国で約29万人が透析治療を受けています*。
* 日本透析医学会透析調査(2009年)
腎機能
腎臓には、体内の老廃物や毒素を排泄する、血液中の水分や塩分などのバランスを保つ、赤血球を作る働きを助けるホルモンを分泌する、血圧をコントロールする、ビタミンDを活性化させ骨を丈夫にするなどの働きがあります。腎機能が低下すると、尿毒症の症状が出たり、水分が体に溜まりむくみが出たりします。貧血や高血圧などの症状も見られます。
腎機能と透析
腎臓の働きだけでは体のバランスが保てなくなると、透析治療が必要となります。前述の働きのうち、老廃物や毒素の排泄機能と、血液中の水分や塩分などのバランスを保つ機能を補うために、透析治療を行います。その他の働きは、透析治療では補えないため、残っている腎臓の機能を守りながら、薬剤でそれを補います。
透析治療の種類
透析治療には、「腹膜透析」(PD)と「血液透析」(HD)の2種類があります。
| 「腹膜透析」 | 「血液透析」 | |
| 在宅で、体の中の「腹膜」を利用して 血液をきれいにする治療法 | 週3回程度医療機関に通院し、器械を 使って血液をきれいにする治療法 | |
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腹膜透析(PD)のしくみ
お腹の中に透析液を出し入れすることで、体の余分な水分や老廃物を取り除きます。透析液をお腹の中に一定時間いれておくと、腹膜を介して血液中の老廃物や水分がお腹の透析液側に出てきます。その老廃物や水分を含んだ透析液を体の外に出すことで血液をきれいにします。
腹膜透析の種類 ~APDとCAPD~
腹膜透析には、2つの種類があります。
APD(エーピーディー:Automated Peritoneal Dialysis)
就寝中に、器械で自動的に透析液の交換を行う方法です。日中の自由時間を多く確保するために開発された治療法で、多くの患者さんが利用しています。
CAPD(シーエーピーディー:Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis)
日中数回(1回約30分)透析液を交換して治療します。交換は日常生活の中で、自宅や職場、学校などで行えます。
腹膜透析(PD)の特徴
- 自宅や職場などで治療を行い、通院は月1~2回です。
- 治療は自分で行えます。
- 個人差はありますが、血液透析と比べ、透析導入後も残っている腎機能をより長く保つことができ、尿が出なくなる時期を遅らせることができます。
- 腹膜透析を始める前に、カテーテルと呼ばれるチューブをお腹に埋め込む手術をします。
腹膜透析は、在宅で行えるため、透析導入前の生活スタイルを大きく変えずに行える治療で、導入後も社会復帰しやすいと言われています。また、毎日緩やかに透析を行う体にやさしい治療であることから、高齢者にも適しています。




