| |
|
Beth Piraino,1 George R. Bailie,2 Judith Bernardini,1 Elisabeth
Boeschoten,3 Amit Gupta,4 Clifford Holmes,5 Ed J. Kuijper,6 Philip Kam-Tao Li,7
Wai-Choong Lye,8 Salim Mujais,5 David L. Paterson,9 Miguel Perez Fontan,10 Alfonso
Ramos,11 Franz Schaefer,12 and Linda Uttley3
Renal Electrolyte Division,1 University of Pittsburgh School of Medicine, Pittsburgh,
Pennsylvania; Albany College of Pharmacy,2 Albany, New York, USA; Hans Mak Institute,3
Naarden, The Netherlands; Sanjay Gandhi Postgraduate Institute of Medical Sciences,4
Lucknow, India; Renal Division,5 Baxter Healthcare Corporation, McGaw Park, Illinois,
USA; Department of Medical Microbiology,6 University Medical Center, Leiden, The
Netherlands; Department of Medicine & Therapeutics,7 Prince of Wales Hospital,
Chinese University of Hong Kong, Hong Kong; Centre for Kidney Diseases,8 Mount
Elizabeth Medical Centre, Singapore; Division of Infectious Diseases,9 University
of Pittsburgh Medical Center, Pittsburgh, Pennsylvania, USA; Division of Nephrology,10
Hospital Juan Canalejo, A Coruña, Spain; Division of Nephrology,11 Hospital General
de Zona #2, Instituto Mexicano del Seguro Social, Hermosillo, Mexico; Pediatric
Nephrology Division,12 University Childrenユs Hospital, Heidelberg, Germany; Renal
Dialysis Treatment,13 Manchester Royal Infirmary, Manchester, United Kingdom
本勧告はBaxter社が国際腹膜透析学会から公式に翻訳を承認され,日本の臨床医,研究者に無償で配布する権利を付与されたものであります。
また,出版社Multimedより,翻訳権利をBaxter社に譲渡されたものであります。したがって図表および内容についての無断使用は版権の侵害により罰則の対象となります。 |
|
|
腹膜炎は依然として腹膜透析(PD=Peritoneal Dialysis)の主要な合併症である。これはPDの中止と入院の原因になり,場合によっては患者が死に至ることもある。重篤で遷延化した腹膜炎から腹膜機能不全に至るおそれもある。それゆえに,PDにかかわるあらゆるスタッフにとって,PD関連感染症の予防と治療は,常に関心をもっている事項である(1〜8)。
国際腹膜透析学会(ISPD=International Society for Peritoneal Dialysis)のガイドラインは1983年に初版が出され,1989年,1993年,1996年および2000年に改訂された(9〜11)。最初は腹膜炎の処置に焦点があてられたが,最近のガイドラインには腹膜炎の予防にかんする項が加えられた。今回のガイドラインを担当した本委員会では腹膜炎の予防はPD成功の一つの鍵であるという観点から,予防にかんする部分をさらに拡大して作成した。
今回の勧告は,以下の 5 項目にまとめられている。
- PD関連感染症の予防
- 出口およびトンネル感染
- 腹膜炎の初期症状と対応
- 起炎菌同定後の腹膜炎治療
- 将来の研究課題
これらのガイドラインは,エビデンスが存在する場合には,それに基づいている。PD患者の腹膜炎にかんする文献は1966年以降9,000本を超えているので,参考文献一覧にはすべてを挙げてはいない。本委員会は,鍵と考えられる文献を選択した。PD患者におけるランダム化試験には限りがあるので,ガイドラインはそうした臨床試験だけに基づいているわけではない。決定的なエビデンスがなくても,十分経験的に適切なアプローチを示唆していると判断した場合には,「オピニオン」として示している。このガイドラインはいかなる場合にもこの通りに実施されなければならないということを示しているわけではなく,あくまでも推奨である。各施設において感染のパターンを検証し,起炎菌および抗菌薬の感受性といった状況に合わせ,それぞれの立場で必要と考えられるプロトコールの中で適切なものを採用していただきたい。
本委員会のメンバーは慎重に選ばれた。第 1 に,PD感染について幅広く論文を発表している腎臓専門医が世界中から選ばれた。特にPDが急速に伸びているアジアの腎臓専門医をメンバーに含めることに留意した。第2に,微生物学(Kuijper),薬物療法(Bailie),感染性疾患(Paterson)および免疫学(Holmes)にかんする専門知識をもったメンバーが指名された。小児用ガイドラインは別途に発表されているので今回のガイドラインは成人向けのみであるが,調整のために,小児科医(Schaefer)をワークグループに加えた。第
3 に,看護師はPD感染の予防と,感染を有している患者のケアにおいて重要な役割を果たすので,この立場から 2 人の看護師(BernardiniおよびUttley)に加わっていただいた。
PD関連感染症の予防
[要約]PDの予後をよくするために,腹膜炎予防に十分配慮しそれぞれの施設,それぞれの患者に適合したPD治療計画を立案すべきである。治療計画ごとに,最低限でも
1 年ごとの感染症発症率を常にみていくべきである(オピニオン)(12〜14)。
PD施行にあたっては,いわゆるCQI活動の一環として,発症要因と培養された起炎菌を含めてすべてのPD関連感染症,すなわち出口感染と腹膜炎の両者を監視すべきである。また腹膜炎の再発頻度も調査すべきである。腹膜炎の発症ごとに発症原因を確定するための分析を行い,新たな発症を防ぐために可能な限り常に対策を講じるべきである。具体的には患者の手技の再確認を行い,必要に応じて,再トレーニングを実施する。これは経験のあるPD看護師のみが行うべきである。起炎菌と発症要因については,かかりつけの看護師と医師の両方,そして適宜,助手または臨床看護師を含むPDチームにより当然のこととして検討されなければならない。感染症発症が増えつつある場合,あるいは考えられないほど高率に発症する場合に,このような方法で対策を講じることができるのである。 表 1 に,感染症発症率を計算するための簡単な方法を示す。それぞれの病原微生物についての感染症発症率を計算し,文献と比較しなければならない。今日において感染症発症率は患者数にある程度依存するとはいえ,各施設での腹膜炎発症率は,1
回/18患者月(0.67回/ 1 患者年)を超えてはならない。ただし,全体としては0.29〜0.23回/ 1 患者年と低率であることが報告されており,これは施設が達成すべく努力しなければならない目標でもある (15,16)。
使用しているPDシステムが感染頻度にある程度影響することがある。例えばNPDの患者(夜間サイクラー,昼間貯留なし)は,CCPD(夜間サイクラー,昼間貯留)と比較して,感染のリスクが減少する場合がある。これは恐らく,日中に腹腔内を空にしておくことで免疫機能が賦活化するためと考えられる (17)。文献上,CAPDに対するCCPDの腹膜炎発症の相対危険度については一定の見解がみられていない。いくつかの研究では,CCPD患者はCAPD患者に比し腹膜炎発症率が有意に低いことを示している (18〜22)。しかしながら,APDにおいてスパイク操作を要するシステムを使用すると,補助用具を使用しない場合には,細菌混入による腹膜炎の発症率が上昇する可能性がある。本委員会は,あらゆるスパイク操作においては補助用具を使用するよう推奨する。カセットを使用しているサイクラーもいくつかあるが,再使用すると,水中で増殖した細菌による腹膜炎のリスクが高くなる。このためカセットの再使用は行ってはならない (23,24)。腹膜休息日を設ける場合,CCPDおよびCAPD間で腹膜炎のリスクを比較するにはさらなる研究が必要である。
◆カテーテルの留置
[要約]腹膜炎予防において現在汎用されているシリコン製テンコフカテーテルに明らかに勝るカテーテルは今のところない(エビデンス)(25〜35)。
カテーテル留置時に抗菌薬を予防的に投与することは感染リスクを減らす(エビデンス)(36〜39)。
カテーテル留置に先立ち,外科医,患者教育担当看護師立会いのもと,適切な出口の部位を決定するのが理想的である。さらに,患者は便秘がない状況にしなければならない。カテーテル留置時に一回のみ抗菌薬を静脈内(IV)に投与することが,感染リスクの低減につながる。その際,用いる抗菌薬としては,第1世代セファロスポリン系抗菌薬が一般的とされてきたが,最近,ランダム化試験によりバンコマイシン(
1 g IV,単回投与)の方がセファロスポリン( 1 g IV,単回投与)に比べ初期の腹膜炎予防に,より有効であるとの報告がある(37)。抗菌薬をまったく用いない場合の腹膜炎発症のオッズ比は11.6であった(バンコマイシンに対して)。セファゾリンを用いた場合は6.45であった。したがって,各施設ではカテーテルを留置する際の予防投与としてバンコマイシンを使用することを検討すべきであるが,その際には,その感染予防効果と耐性菌発生のリスクとのバランスを考慮する必要がある。
米国におけるCAPDレジストリでは,ダブルカフカテーテルの方がシングルカフカテーテルよりもカテーテルの温存率が高いことが示されている。これは出口感染によるカテーテル抜去がより少ないことに起因する(33)。しかしながらこの利点は単独施設における小規模のランダム化試験では確認できなかった(30)。ダブルカフカテーテルを用いている場合,感染予防における外部カフの役割はカテーテルの固定にあり(40),ダブルカフを留置する場合には出口から
2 〜 3 cmの皮下に埋没させるべきである。
出口を下向きにすることはカテーテルに起因する腹膜炎のリスク低減につながる可能性があるものの(32),ランダム化試験においては,スワンネックカテーテル使用によりPD関連感染症を減らせたという利点は確認できなかった(28,29,41)。さらにカテーテル埋没の感染リスク低減への効果もいまだ証明されていない(25)。
カテーテル留置時に傷や血腫をつくらないよう留意すべきである。出口部位は円形にし,カテーテル周囲に組織がぴったりと癒着するようにする。出口の縫合は感染のリスクを増すので禁忌である。カテーテル留置前に黄色ブドウ球菌の鼻腔内保菌を認めた場合,5
日間にわたりムピロシンの鼻腔内投与を行う管理法もあるが,その効果については検証されていない。
◆出口のケア
[要約]出口ケアの最終目標はカテーテル関連感染症,ひいては腹膜炎を予防することである。黄色ブドウ球菌に対する抗菌薬治療指針は黄色ブドウ球菌によるカテーテル関連感染症低減に有効である(エビデンス)(25,42〜59)。
カテーテル留置後,手術創が完治するまで,ドレッシング交換は透析看護師により無菌的になされる必要がある。出口は完治するまでドライにしておき,その間シャワーや入浴は避ける。これに
2 週間程度を要する。完治後,患者は日常の出口ケアのやり方を学ぶ。多くの施設では抗菌石鹸や水による洗浄を推奨している。出口の洗浄に消毒薬を好んで用いている施設もあり,この場合ポビドンヨードやクロロヘキシジンが選択されている (60)。過酸化水素水は皮膚を乾燥させるので日常使用には適さない。カテーテルは固定しておき,引っ張られたり,出口に傷をつくらないようにすべきである。そうしないと感染につながりかねない。
黄色ブドウ球菌の鼻腔保菌者は,出口感染,トンネル感染,腹膜炎,カテーテル抜去のリスクとなる。多くの患者は間欠的に保菌者となるので鼻腔の単回培養では誤って陰性となってしまうおそれがある。黄色ブドウ球菌のコロニー形成とそれによる感染は,医療従事者はもとより,配偶者に起因する可能性がある (49)。したがって,患者自身,家族,および医療チームのメンバーが患者の出口を調べるときには,事前に手を十分に消毒しておくことがきわめて重要である。糖尿病患者および免疫抑制療法中の患者は,黄色ブドウ球菌によるカテーテル感染のリスクが高い。
黄色ブドウ球菌による感染症予防のための一連の手順は 表
2 に示す通り多くのものがある。予防のためにムピロシンクリームや軟膏を出口周囲の皮膚に毎日塗布する効果は,黄色ブドウ球菌による出口感染や腹膜炎の発症率の減少により証明されている(ポリウレタンカテーテルを使用している場合,ムピロシン軟膏の出口への塗布はカテーテルの素材に悪影響を及ぼすことが報告されているため,避ける。ただしクリームの場合には使用できる)。
ムピロシン耐性は間欠的使用において報告されており (50,51,61),最小発育阻止濃度(MIC)が 8 μg/mL前後であれば耐性は低く,一方MICが512μg/mL前後であれば耐性は高いと分類される (62)。高度の耐性が認められた場合には,時として,臨床的に好ましくない結果を招いたり,出口感染の再発率が高くなったりすることが考えられている。ムピロシン耐性の出現により,本剤の有用性は失われてしまうということはないと思われるが,その率は次第に増えてくることも考えられる。
ムピロシンを使って黄色ブドウ球菌の感染が減少すると,出口感染においては緑膿菌が最も厄介な起炎菌になる (58)。最近,二重盲検のランダム化試験において,ゲンタマイシンクリームを出口に毎日塗布することで,黄色ブドウ球菌の出口感染軽減にムピロシンと同等の効果を示しただけでなく,緑膿菌による出口感染を軽減することにおいても高い効果が示された (48)。この治療法には,ムピロシン投与と比較して,腹膜炎のリスクを軽減するという付加的な利点もあった。またシプロフロキサシンの点耳液を毎日出口に投与することで,従来の石鹸や水で洗浄する場合よりも黄色ブドウ球菌や緑膿菌の減少に有効であることが示された (63)。
まとめると,様々な出口ケアの方法についてランダム化試験として比較された成績はきわめて限られたものであり,特別にこの方法が優れているとして推奨することは難しい。出口感染の起炎菌に応じてケアの方法を選択し,かつリスク低減につながるよう症例ごとに策定していく必要がある。
◆接続方法
[要約]透析液バッグ交換におけるスパイク方式は,細菌感染のリスクが高い方法である。接続時に一旦回路内を洗浄してから注入する方式,いわゆる“Flash
before fill”方式が感染のリスクを軽減する(エビデンス)(15,64〜68)。
透析液バッグ交換時のスパイク操作が腹膜炎の原因となる可能性を示す多くのデータがある。さらに,CAPD,APDともに,腹腔に透析液を注液する前に新たに注入する透析液の一部を用いて注入回路を洗浄することで,細菌混入に起因する腹膜炎のリスクが減少することが明らかにされている。したがって,CAPDの場合,ルアー式ダブルバッグシステムが用いられるべきである。スパイク式の場合,手作業での操作はできるだけ避け,どうしてもスパイク操作が必要な状況下では,補助用具を用いた方がよい。いずれにしても接続方法には十分に注意を払うべきである。施設においてメーカーを切り替えた際には,接続方法も変わることから,その後の感染症発症について十分に注意すべきである。APDの場合,スパイク操作がシステム上必要であれば,細菌混入を防ぐために,補助用具を使うなどして患者に教育を行うことを配慮しなければならない。
◆トレーニング方法
[要約]トレーニング方法はPD関連感染症のリスクに影響する(エビデンス)(69〜71)。
米国で最近発表された研究では,トレーニングやさらに再トレーニングをすることで腹膜炎発症率を低減化できることが証明されている(71)。いくつかの施設を強化トレーニング実施群(n=246)と標準的なトレーニングにとどめた群(n=374)とにランダムに割り付けて,総計で418患者年における感染症発症率を調査した。その結果,強化トレーニングをうけた患者の出口感染発症率は
1 回/31.8患者月と,標準的なトレーニングをうけた患者( 1 回/18患者月)に比して有意に少なかった。腹膜炎発症率についても,強化トレーニング群で 1
回/36.7患者月と,標準的なトレーニング群の 1 回/28.2患者月と比較して減少した。このように,トレーニングはPD関連感染症を減らすための有効な手段である。
一般的に,患者は無菌操作,特に適切な手洗い方法を学ばなければならない。洗浄に用いる水にかなりの細菌数が含まれていると考えられる場合には,アルコールによる手指洗浄が推奨される(オピニオン)。手洗い後は,清潔なタオルを使って完全に乾かしてから透析液交換をはじめるべきである。交換を行うための場所は,動物の毛,埃が舞わないようエアコンを切るなどして,清潔に保つ必要がある。
すべての患者は,細菌混入が何であるのか,またその際の適切な対応(例えば,チューブの先端が汚染されていたら,チューブ交換が必要であることを医療スタッフに伝えること)を学ばなければならない。汚染されたと推測される透析液が注入されてしまった場合,またはカテーテル接続セットが長時間開放状態であり,細菌に曝露されてしまった可能性がある場合には,予防的に抗菌薬を処方すべきである。手技上の誤りが明らかである場合には,ほとんどの腎臓専門医が抗菌薬を
2 日間投与している(オピニオン)。標準的な投薬法は確立されていないものの,排液の培養が陽性である場合には,その後の治療を決定する際の参考となる。
低い感染症発症率を達成するためには,PD看護師がキーとなる。残念なことに,最良の結果を導く看護師と患者の比率にかんする研究はほとんど行われていない。看護師に過剰な数の患者を担当させて過度の負担をかけると,患者教育にかける時間が短くなり,再教育が必要となった場合でもそれを実施することが難しくなるであろう。本委員会では,家庭訪問を推奨している。家庭訪問は交換手技の問題点をみいだすのに非常に有用であると考えられるが,看護師にそうした訪問を行う十分な時間がなければ遂行できない。
◆侵襲的医療行為における抗菌薬による腹膜炎発症予防
[要約]PD患者においては,まれに,侵襲的な医療行為により腹膜炎が誘発されることがある(エビデンス)(1,72)。
大がかりな歯科処置の 2 時間前にアモキシシリン( 2 g)を 1 回経口投与する方法は,これを裏付ける試験はまったくないが,妥当といえる(オピニオン)。ポリペクトミーを行う大腸鏡検査をうける患者は,細菌が腸管壁を通過して腹腔内に移行するおそれがあることから,腸内細菌による腹膜炎の危険がある。アンピシリン(
1 g)とアミノグリコシドを検査の直前に単回にて静脈内投与することで,腹膜炎のリスクが軽減すると考えられる。この場合メトロニダゾールの併用はしてもしなくてもよい(オピニオン)。ワークグループは,腹部および骨盤が含まれる処置(大腸鏡検査,腎臓移植,内膜バイオプシー検査など)のすべてについて,実施前に,排液し腹腔内を空にすることを推奨している(オピニオン)。
◆腸に由来する感染の予防
[要約]重度の便秘と腸炎は腸内細菌による腹膜炎と関係がある(エビデンス)(73,74)。
細菌が腸管壁を経由して移行することにより腹膜炎が発症する可能性もある。透析患者は,腸管の蠕動運動が低下しており,消化管潰瘍や出血を起こしやすい。また便秘を引き起こす薬剤(例えば,経口鉄剤,経口カルシウム剤,いくつかの鎮痛薬)を常用している傾向があると考えられるが,こうしたことはかなり一般的で,患者が認識していないこともある。患者教育の際に,すべてのPD患者に規則正しい腸管蠕動と便秘を避けることの重要性を説明すべきである。腸管蠕動を低下させる低カリウムは是正すべきである。
大腸炎と下痢に続いて腹膜炎が起こることがある。こうしたケースにおいて感染を起こす原因は明らかでない。腸内細菌が腸管壁を通過して腹腔内に移行すること,腸内細菌が接触感染により混入することも考えられる。繰り返しになるが,手洗いの重要性を患者に強調し,必要ならば,水が汚染している場所ではアルコールを使った手洗いを検討すべきである。ワークグループのメンバーの多くが,活動性の炎症性腸疾患を有する患者においてPDは禁忌であると考えている。
◆真菌性腹膜炎の予防
[要約]真菌性腹膜炎の多くが,一連の抗菌薬投与後に発症する(エビデンス)(75〜77)。
抗菌薬治療中の真菌感染を予防する手段を講じることで,真菌性腹膜炎の中で高率にみられるカンジダ腹膜炎の感染を防止できる例がある(78〜83)。
長期間,または繰り返し抗菌薬を用いている患者は,真菌性腹膜炎のリスクが増している。多くの試験で,ナイスタチンの経口投与,またはフルコナゾールなどの薬剤を真菌性腹膜炎の予防目的で抗菌薬治療中に使うことが検討されてきたが,結果は様々である。このようなやり方は,真菌性腹膜炎の発症率が高い施設では有益であることがわかったが,発症率が低い場合には有用性を認めることができなかった。ワークグループは決定的な推奨案を示すことができないので,PD施設ごとに真菌性腹膜炎の発症履歴を調べ,ここで述べているような治療指針が有用であるかどうか決定する必要がある。
出口およびトンネル感染
◆定義
[要約]出口からの膿性の滲出液は感染の存在を示す。出口の発赤は必ずしも感染を示すものではない(エビデンス)(84〜86)。
カテーテル出口感染は出口から膿性の滲出液があることで診断される。この際,カテーテル周囲の皮膚の発赤を認めないこともある。膿性の滲出液をともなわない皮膚の発赤は,しばしば感染の初期症状ともいえるが,単純な皮膚の反応であることも多い。特に,カテーテル留置直後やカテーテルによる傷などで認められる。治療するか,様子をみるかの臨床的判断が要求される。小児科医によりスコア化された評価システムがつくられており,成人では厳密に検証されてはいないものの,出口の臨床評価には有用と考えられる( 表
3)。出口の異常所見がなく培養陽性である場合は感染というよりコロニーの形成を示している。こうした場合には消毒薬による入念な出口洗浄が推奨される( オピニオン)。
皮下トンネル部位に発赤,腫脹,圧痛を認める場合はトンネル感染と考えるが,時として超音波検査で感染が存在すると考えられる場合においても臨床所見が認められないこともある (88)。トンネル感染はしばしば出口感染を伴い,トンネル感染のみ発症することはまれである。本勧告ではトンネル感染,出口感染を総称してカテーテル感染症と呼ぶことにする。黄色ブドウ球菌と緑膿菌による出口感染は,トンネル感染へと進展し,さらに腹膜炎へとつながることが多いことから,これらの起炎菌に対しては積極的治療が重要である。
◆出口およびトンネル感染の治療
[要約]出口感染の起炎菌で最もよくみられる黄色ブドウ球菌と緑膿菌はしばしば腹膜炎に進展することがあり,特に注意を要する(エビデンス)。このため,積極的な治療が重要である(7,8,84,89〜94)。
抗菌薬の経口投与は,MRSAを除き腹腔内投与とほぼ同等の効果がある(86)。
出口,トンネル感染の起炎菌は様々である。もちろん黄色ブドウ球菌と緑膿菌が感染の主な起炎菌ではあるものの,他の菌類(ジフテリア菌,嫌気生物,非発酵性細菌,連鎖球菌,レジオネラ菌,酵母,および真菌)の可能性も考慮すべきである。診断後,ただちに経験的抗菌薬治療が開始される場合が多いが,出口培養の結果から起炎菌の同定ができ適切な抗菌薬を選択できる段階まで,投与を保留することもある。出口からの滲出液のグラム染色結果が初期治療の指針となる。培養のため検査室に検体を送る際には,嫌気性菌の可能性も考慮し,適切な採取容器を用いる。抗菌薬の経口投与は腹腔内投与と同等の治療効果があることは判明している。
経験的治療は常に黄色ブドウ球菌に有効な抗菌薬を用いる。緑膿菌による出口感染の既往がある患者の場合はこれも考慮し抗菌薬を選択する( オピニオン)。排膿,圧痛,腫脹が存在しない場合には積極的な出口ケアと出口への抗菌薬を含むクリームの塗布で十分であるとみなされることがある( オピニオン)。重篤な出口感染の場合でも,1
日 2 回の高濃度食塩水によるドレッシングと抗菌薬の経口投与により治癒する例もある。この方法は,滅菌蒸留水500mLに食塩 1 さじを加え,ガーゼにこれを含浸させた後,カテーテル出口周囲を15分間覆う。これを毎日
1 〜 2 回繰り返す( オピニオン)。
グラム陽性菌に対する治療として,経口ペニシリナーゼ耐性用ペニシリン,もしくはセファレキシンのような第1世代セファロスポリン系抗菌薬を用いる。よく用いられる経口抗菌薬の投与量を 表
4 にまとめる。バンコマイシンの不必要な使用とそれによる耐性菌の出現を避けるために,通常のグラム陽性菌による出口,トンネル感染に対する治療にはバンコマイシンの使用を避けるべきである。もちろん,MRSAが検出された場合はこの限りではない。黄色ブドウ球菌による重篤な出口感染がなかなか治らない場合,リファンピシン600mgの連日投与は有効である。ただし,結核が蔓延している地域では本剤は最終手段として最後まで温存しておくべきである。またリファンピシン単独での投与は絶対に行うべきではない。
緑膿菌による出口感染は治療困難であり,しばしば治療が長期にわたるとともに抗菌薬を 2 剤併用することも多い。第 1 選択として,経口でのキノロン系抗菌薬が推奨される。キノロン系抗菌薬をセベラマーや多価陽イオンを含む薬剤(カルシウム剤,経口鉄剤,亜鉛製剤,スクラルファート,マグネシウムやアルミニウムを含む制酸薬,牛乳)と併用する際には,相互作用としてキレート(訳者注:薬剤を結合してしまうこと)が起こり,キノロン系抗菌薬の吸収が抑制される。このため,キノロン系抗菌薬を投与する際,これらの薬剤を併用している場合には,2
時間以上間を空ける必要がある(この場合,キノロン系抗菌薬を先に投与)。感染治癒が長引いたり,再燃した場合には,次の段階として,セフタジジムの腹腔内投与を行う。
出口およびトンネル感染には多くの起炎菌がかかわり,その中にはコリネバクテリアのようなものまである (7,95)。そのため,抗菌薬治療決定の際には,感受性試験を含めた培養が重要な意味をもつ。十分なフォローアップを行い,治療への反応性と再燃がないかを見極めることが重要である。残念なことであるが,黄色ブドウ球菌や緑膿菌によるカテーテル感染の場合,再燃することが多い。
抗菌薬治療は出口が完全に正常化するまで継続すべきである。最低 2 週間は治療を継続し( オピニオン),必要に応じて延長する。適切な抗菌薬治療を継続したにもかかわらず治癒しない場合,抗菌薬投与下にカテーテル入れ替え術(訳者注:抜去と再挿入を一期的に行う)を行う (96〜99)。内部カフまで感染が及んでいない場合,抗菌薬投与下にトンネル変更術も行われることがある。しかし,腹膜炎へと進展してしまった場合には,カテーテルを抜去する。トンネル部位の超音波検査は,感染の波及部位と治療への反応を評価するうえで有用である。また,トンネル変更術,カテーテル入れ替え術,抗菌薬治療の継続を決定する際にも有用である( オピニオン) (100)。難治性の感染の治療として外部カフシェービングを行うことがあり,その有用性を示すデータは乏しいものの,よい結果を出している報告もあることから,カテーテル抜去の前に試みてもよいかもしれない。なお,抗菌薬投与はこの間も継続する。
出口感染が腹膜炎へと進展してしまった患者や,同一菌にて出口感染と腹膜炎を同時に発症している患者では,カテーテルを抜去すべきである。腹膜炎を遷延させたり,再燃させたりしないためにもカテーテル抜去は適切に行われるべきである。なお,コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CoNS)による腹膜炎の場合は,治療によく反応するのでその限りではない(訳者注:CoNSは表皮ブドウ球菌が代表的である)。
腹膜炎の初期症状と対応
◆腹膜炎の臨床所見
[要約]排液が混濁している腹膜透析患者は,腹膜炎が起こっていると考えるべきである。これは,排液の細胞数とその種類,および排液の培養により確認できる(エビデンス)(101〜105)。
腹膜炎を起こしている患者は,通常,混濁した液と腹痛を呈するが,たとえ排液が清明であっても,腹痛を伴うPD患者では常に腹膜炎を鑑別診断として考慮すべきである。ただし,腹痛があり,排液が清明なPD患者の場合には,膵炎などのほかの原因も調べなければならない。逆に,腹膜炎の患者は,ほとんどの場合激しい痛みがあるが,ほかの病態では軽度の痛み,または痛みがまったくない場合もありうる。痛みの程度には,多少,起炎菌に特異性があるので(例えば,一般的にCoNSでは少なく,連鎖球菌,グラム陰性桿菌,黄色ブドウ球菌では強くなる),臨床医が入院させるか,外来で処置するかを決定する指針にすることができる。痛みがひどくない患者の場合は,抗菌薬の腹腔内(IP)投与と経口鎮痛薬を使って,外来で処置できることが多い。静注用の鎮痛薬が必要な患者は,管理のために基本的には入院を要する。
混濁した排液はほとんど常に感染性腹膜炎を意味するが,またほかの原因も存在する (106)。鑑別診断を 表
5に示す。イコデキストリン透析液に関連する無菌性腹膜炎の症例が欧州から報告された (107)。グルコース透析液に対してイコデキストリン透析液を比較しているランダム化臨床試験は,これら
2 種類の液で腹膜炎のリスクが同等であることを示している (108〜110)。
まず排液を行い,注意深く観察し,細胞数とその種類の検査,グラム染色,および培養を依頼する。排液の細胞数において,白血球が100個/μL以上,そのうち多形核好中球が50%以上ある場合には炎症を示しており,腹膜炎がその原因である可能性が高い。処置が遅れるのを防ぐために,混濁した排液がみられたらすぐに,検査室からの細胞数の確認を待たずに抗菌薬治療を開始すべきである。排液が極端に濁っている患者は,フィブリンでカテーテルが閉塞するのを防ぐために,透析液にヘパリンを500単位/L追加するとよいだろう。ヘパリンは,通常,血性排液の場合にも添加される( オピニオン)。経験のある医師は,腹膜炎に起因する混濁した排液と血性排液を鑑別することができる。疑わしい場合には,細胞の数と種類を検査すべきである。
排液中の細胞数は,ある程度貯留時間によって左右される。夜間の治療にAPDを処方されている患者が夜,腹膜炎の疑いで治療に来院した場合,貯留時間はCAPDの場合と比べてかなり短い。この場合,臨床医は,腹膜炎の診断に,白血球の絶対数よりもむしろ,多核白血球のパーセンテージを使用すべきである。腹膜炎を起こしていない場合には多核白血球がほとんど認められないので,たとえ白血球の絶対数が100個/μLに達していなくても,比率が50%を超えていれば腹膜炎の強力なエビデンスである。昼間貯留を行うAPDの患者は,一般的に,細胞数がCAPD患者の細胞数と似ており,解釈はむずかしくない。しかし,日中に交換を行わないで腹腔を空にしているAPD患者が腹痛を呈して来院した場合には,採取する液がない可能性がある。この場合,1
Lの透析液を注入し,最低 1 〜 2 時間貯留後,排液を行い,混濁の程度を調べて,細胞数とその種類を検査し,培養を行う。(貯留時間が短い状態での)細胞の種類の同定の方が,白血球の絶対数よりも有用な場合がある。はっきりしない場合,または排液が清明にみえて全身性あるいは腹部症状がある患者の場合,少なくとも
2 時間の貯留を前提とした 2 回目の透析液交換を行う。これらの場合の治療の開始は臨床的判断によるべきである。
腹膜炎が存在しているにもかかわらずグラム染色が陰性である場合もあるが,この染色を実施することで酵母の存在を知ることができることもある。その結果として適切な抗真菌治療を開始することができ,さらにカテーテル抜去についても準備できるので,このグラム染色検査は行うべきである。このような特別な場合を除いて経験的治療はグラム染色法に頼るべきではなく,以下に述べる通常の病原体を念頭に置き対応する。
患者には,バッグ交換について落ち度はないか,特に,汚染の可能性がある手技を最近行っていないかについて,脅迫と感じさせない態度で質問すべきである。最近の出口感染にかんする情報と,(もし,あるならば)過去の腹膜炎のエピソードにかんする情報を入手しなければならない。さらに便秘または下痢の有無についても質問しなければならない。
腹膜炎では,腹部の圧痛は全体に及び,筋性防御を認める。腹膜炎を呈している患者の身体の診察時には,常にカテーテルの出口部位とトンネル部分を注意深く観察すべきである(訳者注:十分な照明と拡大鏡を用いて行うことを勧めている施設もある)。出口部からの排膿があれば,排液とともに培養すべきである。出口部で排液と同じ細菌が培養された場合(CoNSを除いて),腹膜炎の原因がカテーテルからの感染である可能性が非常に高い。
腹部のX線検査は常に必要というわけではないが,何らかの腸管の病変に由来する腹膜炎が疑われる場合には,腹部のX線写真を撮らなければならない。大量の遊離空気が存在すると,(これは患者の不注意でバッグ交換時に空気を注入したことに起因する可能性があるが)腸管穿孔が疑われる。末梢血からの培養は通常は陰性であるので,これを必ず行う必要はないが,患者に敗血症の徴候があれば必ず実施しなければならない。
医療施設から離れた場所に居住しているPD患者もおり,こうした患者は,症状が出た後,すぐに診てもらうことができない。また,これらの患者は微生物検査や臨床検査による診断をすぐにうけることもできない。腹膜炎については治療を即座に開始することがきわめて重要であるので,患者が症状を医療施設にただちに報告する習慣を付けておき,家庭で抗菌薬のIP投与を開始しなければならない。このような治療を行うためには,患者に自らの症状を把握し,報告することを教育した上で,抗菌薬を家庭に置いておかなければならない。たとえ
2 〜 3 時間でも処置が遅れると危険な場合がある。その地域の診療所,または患者の家庭に血液培養ボトルをもたせておいて,常に可能な限り抗菌薬治療を開始する前に培養を行うべきである。あるいは,混濁した排液バッグを医療施設にもって行けるまで細菌の繁殖と白血球の死滅を遅らせるために冷蔵庫で保管することもよい方法である。
◆検体処理
[要約]培養陰性の腹膜炎は,20%に満たないはずである。標準的な培養法では血液培養ボトルを使用するが,培養結果が陰性となる率を低くするために,排液50mLを遠心分離した後,沈澱物を培養するのが理想的である(エビデンス)(111〜113)。
原因となる微生物を確定するために,排液を微生物学的に正しく培養することがきわめて重要である。微生物の同定とその後の抗菌薬の感受性は抗菌薬の選択に役立つだけでなく,さらに,微生物の種類によって可能性のある感染源を探ることができる。腹腔からの排液50mLを3,000
gで15分間遠心分離した後,3 〜 5 mLの滅菌した生理的食塩水で沈澱物を再懸濁して,固形培地と標準的な血液培地の両方にこの材料を植え付ける方法が,原因微生物を最も確実に特定できると思われる。この方法を採用することにより培養陰性率を
5 %未満に低下することができるであろう。固形培地は,好気性,微好気性,および嫌気性の各環境下で培養しなければならない。本委員会は,これが最適な培養方法であると認めている。大量の液を遠心分離するための備品がない場合,5
〜10mLの排液を血液培養ボトルに直接注入できるが,この方法では通常,培養陰性率が20%という結果になる。すでに抗菌薬を服用している場合,検体中に存在する抗菌薬を除去すれば,分離率が増加するかもしれない。微生物学的な診断を確立できる速さが非常に重要である。濃縮法は,正しい微生物の同定を促進するだけでなく,細菌学的培養に必要な時間も短縮する。迅速な血液培養法(例えば,BACTEC,Septi-Check,BacT/Alert
; Becton Dickinson社製)で分離と同定がさらにスピードアップされる可能性がある。また,これらの技法は恐らく最良のアプローチである。培養の大半は最初の24時間で陽性になり,症例の75%以上のものは,3
日以内に診断が確立されうる。
◆抗菌薬の経験的な選択
[要約]経験的判断により抗菌薬を選択する場合にはグラム陽性菌とグラム陰性菌の両方を対象にしなければならない。本委員会は,経験的治療については,各施設において過去に腹膜炎を起こした菌に対する感受性に基づいてそれぞれ決めておくことを推奨する(オピニオン)。グラム陽性菌はバンコマイシンまたはセファロスポリンで,また,グラム陰性菌は第
3世代のセファロスポリンまたはアミノグリコシドで治療することができる(エビデンス)(87,114〜134)。
治療は原因菌が明らかになる前に開始される。経験による抗菌薬の選択は,微生物と感受性にかんする患者背景と過去の治療歴両方の経緯に鑑みて行われなければならない。存在すると思われる重篤な病原体すべてを対象とする選択が重要である。多くの治療計画では,セファゾリンやセファロチンなどの第1世代のセファロスポリンと,より広範囲のグラム陰性菌(緑膿菌を含む)に対処するためのセコンドラインの薬剤が適しているとされている。この治療計画は,バンコマイシンと,グラム陰性菌に対処するためのセコンドラインの薬剤と同等の結果を示した(125,135)。しかしながら,多くの治療計画において高い比率でメチシリン耐性菌が考慮されているので,グラム陰性菌に対処するためのセコンドライン薬剤とともに,グラム陽性菌に対処するためにバンコマイシンを使用しなければならない(136)。
グラム陰性菌には,アミノグリコシド,セフタジジム,セフェピム,カルバペネムで対処できる。グラム陰性菌の経験的な対処としては,その地域で過去に感受性があった菌種が存在した場合に限ってキノロンを使用すべきである。もし,セファロスポリンにアレルギーを有する患者の場合は,セフタジジムまたはセフェピムが使用できないので,アミノグリコシドが選択される。しかしアミノグリコシドが残腎機能保護および聴神経障害のリスクがあると考えられる場合,アミノグリコシドに代わってアズトレオナムが使用される。広域スペクトルのセファロスポリンとキノロンの経験に基づく使用が増加すると,耐性菌が発現する可能性がある。特に,シュードモナス種,大腸菌,プロテウス種,プロビデンシア種,セラチア属,クレブシエラ属,および腸内細菌種などのグラム陰性菌については耐性を監視すべきである。
アミノグリコシドの長期の治療は,前庭および聴神経障害の両方についてリスクが増す可能性があるが,短期の使用は安全で費用がかからない。また,グラム陰性菌を有効に抑制する。CAPD腹膜炎の場合,1
日 1 回の投与( 2 L中の透析液に40mgを添加してIP)は,交換ごとの投与( 1 日 4 回の交換で,すべての 2 Lの透析液中に10 mgを添加してIP)と同等に有効である(137,138)。短期間のアミノグリコシドが残存腎機能を損なうという説得力のあるエビデンスはみあたらない(87,139)。しかし,それに代わるアプローチが可能であれば,アミノグリコシド治療を繰り返し,または長期間行うことは望ましくない(オピニオン)。
グラム陰性菌に対処するには,セフタジジムまたはセフェピムのいずれかが適した選択肢である。現在セフェピムは世界中のグラム陰性桿菌で産生される多くのβラクタマーゼに影響されないので,in
vitroにおける制御はセフタジジムよりも良好である。最初のグラム陰性菌の対処にアミノグリコシドを使用する場合には,間欠的に投与することを強く奨励する。また長期の使用は避けるべきである。
単剤療法も可能である。ランダム化試験におけるCAPD患者の腹膜炎の治癒で,イミペネム/シラスタチン( 6 時間の透析液貯留で500 mg IP,その後,透析液
2 Lごとに100 mgを添加してIP)は,セファゾリンとセフタジジムの場合と同程度に有効であった(140)。CAPD関連の腹膜炎にかんする別のランダム化試験において,セフェピム(
2 gを,6 時間を超える透析液貯留でIP負荷,その後,連続 9 日間,1 g/日IP )は,バンコマイシンとネチルマイシンとの併用と同程度に有効であった(117)。
キノロン類(経口レボフロキサシン毎日300mgまたは経口pefloxacin毎日400mg)は,グラム陰性菌を制御するためにアミノグリコシドに代わって用いることができると考えられている(141〜143)。これらはサイクラーを使用しているPDでも腹膜内濃度を適切なレベルとすることができる(144)。もう一つ別の試験で,経口オフロキサシン単独(初回400mg,その後,毎日300mg)は,トブラマイシン
8 mg/Lと組み合わせてすべての透析液交換の際にセファロチン250mg/Lを添加するのと同等であった(145)。しかし,シプロフロキサシンを単独で使用した場合には黄色ブドウ球菌の消失が遅いことが知られているので本剤は理想的な薬剤ではない(146)。
PDの初期の頃は,表皮ブドウ球菌によって誘発されるような腹膜炎の軽症例は,経口セファロスポリン治療で効果的に処置された(147)。細菌が第1世代のセファロスポリンに感受性があり,患者に比較的症状がなく,何らかの理由でIPまたは静注による抗菌薬治療が実行できない場合には,この方法が今でも可能である。しかし,経口投与は重篤な腹膜炎に際しては適切な治療ではない。
◆薬物の送達と安定性
バンコマイシン,アミノグリコシド類,およびセファロスポリン類は,生物活性を失わずに同じ透析液のバッグ内で混和できる。しかし,アミノグリコシド類は,ペニシリンと化学的に適合しないので同じ交換用の透析液に追加してはならない。混和するいずれの抗菌薬についても,別個のシリンジを使用しなければならない。バンコマイシンとセフタジジムは(
1 L以上の)透析液に添加したときには問題ないが,同じシリンジ内で混ざった場合,または患者の腹腔内に注入するために空の透析液バッグを用いて混ぜ合わせた場合には失効する。それ故にこのような投与法は推奨されていない。
抗菌薬は無菌的な方法で添加しなければならない(投薬用のポートに針を刺す前に 5 分間,ポビドンヨードを塗布する。訳者注:わが国で市販されている滅菌キャップで覆われた薬液注入ポートを有する腹膜透析液バッグでは,キャップを離脱後ただちに注入すればポビドンヨードによる消毒操作は不要)。透析液の貯留時間は最低でも
6 時間置かなければならない。
デキストロース含有透析液に添加するとき抗菌薬の安定性については様々であることが報告されている。バンコマイシン(25mg/L)は室温で保存した透析液中で28日間安定しているが,周囲の温度が高いと安定している期間が短くなると思われる。ゲンタマイシン(
8 mg/L)は14日間安定しているが,ヘパリンを混合することで安定している期間が短くなる。セファゾリン(500mg/L)は室温で最低8日間,冷蔵で14日間安定しており,ヘパリンを添加しても有害な影響はない。セフタジジムは安定性が悪く,125mg/Lの濃度は室温で
4 日間,冷蔵で 7 日間,200mg/Lは冷蔵で10日間安定している。セフェピムは,透析液を冷蔵している場合,その液中で14日間は安定している(148)。
これらのデータは安定性試験の期間から導かれている。薬剤をさらに長期間安定させることが可能であり,透析液に添加する抗菌薬については,安定性を得るため条件設定についてさらなる研究が必要である。イコデキストリンを含有する透析液中では,バンコマイシン,セファゾリン,アンピシリン,クロキサシリン,セフタジジム,ゲンタマイシン,アムホテリシンは安定である(149)。
◆抗菌薬の間欠または連続投与:APD患者にかんする特別な配慮
APDで治療している患者における間欠投与の要件については明らかではない。本委員会は,CAPDにおいて,腹膜炎に対する抗菌薬の投与は,IP投与の方が,結果的に抗菌薬の局所濃度が非常に高くなるので,静注よりも好ましい,ということに同意している。例えば,ゲンタマイシン20mg/LのIP投与は,感受性がある微生物のMICを十分に上回る。等量のゲンタマイシンを静注投与した場合には,IPの濃度よりかなり低くなるだろう。IPによる投与は,患者が適切なトレーニングをうけた後には自宅で行うことができ,静脈に針を刺すことを避けることができるという付加的な利点がある。いずれにしても,アミノグリコシド類とバンコマイシンについては薬剤の濃度をモニターすることを推奨する。
腹腔内に抗菌薬を投与する場合,交換の度に添加する(連続投与),または 1 日 1 回のみ添加する(間欠投与)方法がある (150〜155)。間欠投与の場合,抗菌薬を含む透析液は,抗菌薬を全身循環に適切に吸収させるために,少なくとも
6 時間は腹腔内に貯留させなければならない。ほとんどの抗菌薬は腹膜炎が発症している間,吸収が著しく促進され(例えば,IP投与によるバンコマイシンは腹膜炎が起こっていない状態で約50%吸収されるが,腹膜炎が起きていると90%近く吸収される),そのため,その後の新たな透析液を注入するときにも再度添加できる。 表
6 に,情報が入手できるものについて,CAPDにかんする連続投与と間欠投与両方の投与量を示す。
第1世代のセファロスポリンの場合,間欠投与よりも連続投与の方が有効かどうかについて十分なデータはない。CAPD患者でセファゾリン500mg/Lを 1 日
1 回IP投与したところ,透析液中の24時間濃度は有効な濃度に達していた (152)。CAPDにおけるアミノグリコシド類とバンコマイシンの間欠投与の有効性については多数のエビデンスがあるが,APDについては少ない。データがある場合,または十分な経験から推奨を行える場合に限ってのAPDにおける投与の指針を 表
7 に示す。CAPDとAPD両方の患者を含む小児におけるランダム化試験で,バンコマイシン/テイコプラニン の間欠投与は連続投与と同等に有効であることが明らかにされた (87)。腹腔内にバンコマイシンを投与するとき,長時間貯留すると十分に吸収され,その後の新しい透析液と交換すると逆に血中から透析液側に腹膜を介して移動する。
しかし,APDでは交換が速いことから,適切な腹膜腔内濃度に到達するには時間的に短い可能性がある。特にサイクラーを用いている患者の場合,腹膜炎に対して間欠的に投与した第
1 世代のセファロスポリンの有効性にかんするデータは少ない。セファロスポリンを昼間の交換時のみに使用すると夜間の腹腔内濃度はほとんどの微生物に対するMICを下回る。このような条件がバイオフィルムを形成する可能性がある微生物が生存し続けるという事態を招き,その結果その後に腹膜炎が再発するという懸念が生じる。大規模なランダム化試験を行うまでは,各交換液に第
1 世代のセファロスポリンを追加することが,最も安全なアプローチになるように思われる( オピニオン)。
本委員会は,たとえ研究結果がわずかであっても,APDの患者にバンコマイシンを間欠的に投与しうることに同意する。しかし,小児におけるヨーロッパで行われたランダム化試験で,バンコマイシンまたはテイコプラニンの間欠的な投与(小児の多くはAPDを行っていた)は,連続投与と同等に有効であったことが明らかになった。一般的に,4
〜 5 日ごとの投与間隔で,血清最低濃度は15eg/mLを超えるレベルに保たれるだろうが,残存腎機能と腹膜の透過性による損失のばらつきを考慮して血中濃度を測定することが最良の方法である。初回投与した後の腹腔内のバンコマイシンの濃度は常に血清中よりも低くなるだろう。したがって,血清濃度は,従来指摘されてきた濃度よりも高く維持する必要がある (123)。バンコマイシンの血清濃度が一旦15eg/mLに達したら,追加投与するのが適切である。
サイクラーを使用している患者について,一時的にCAPDに転換する必要があるかどうか,あるいはサイクラーの貯留時間を長くする必要があるかどうかは,現時点では不明である。特に患者が外来で処置されている場合,患者はCAPDに必要な物品をもっておらず,また,その技法にも精通していないと考えられるので,患者をAPDからCAPDに切り替えるのは必ずしも実際的ではない。そうした場合に,交換時間を長くできるようにサイクラーをリセットすることは次善策として考えられるが,まだ十分に研究されてきていない。この分野についてはさらなる研究が必要とされる。
起炎菌同定後の腹膜炎治療
[要約]培養結果と感受性が確定した後は,抗菌薬治療の修正が適切に行われなければならない。無尿である(
1 日の尿量が100mL未満と定義されている)CAPD患者における抗菌薬の投与量は表
6に示してある。残腎機能が存在する患者では,25%の増量が腎排泄分として必要である(エビデンスおよびオピニオン)。腹膜機能がhigh
transporterであったり,クリアランスが亢進している患者では,ある種の抗菌薬の除去は促進される場合がある。しかし,そのような患者においてどの程度の投与量の修正が必要なのかは厳密には判明していない。しかしながら,臨床の現場においては多めの投与量としてしまう傾向にある。
APD治療患者に対する投与量を示した成績は数少ない。CAPDからAPDに変更した患者について推測してみると以下に述べる 2 つの理由で明らかに投与量は過小となっている。すなわち昼間の長時間貯留時以外に交換するバッグに間欠的に加えられた薬剤の適切な量が血中に移行することが保障されていない。しかし,この現象は最低6時間の貯留を行えば防ぐことができる。APDの方がCAPDに比較して抗菌薬の除去効率がよいということがある。したがって透析液中の抗菌薬の濃度は低く,さらに血中濃度も低く,CAPDからAPDに変更した24時間は抗菌作用を示すMICにまでは到達しないままで置かれる可能性がある。一般に使用される頻度の高い抗菌薬を対象としてAPDにおいて検討され,勧告された投与量を 表
7 に示す。
一般的に治療開始後48時間以内に腹膜透析に関連した腹膜炎は,ある程度は快方に向かうものである。毎日,肉眼で排液の混濁が減少していくことを確認することが重要であり,治療開始後48時間を経過しても何ら改善が認められなければ,排液中の細胞の測定と,培養を繰り返す必要がある。この場合に検体から抗菌薬を除去する手段を実施することが正確な培養結果を得るために必要である。
◆難治性腹膜炎
[要約]難治性腹膜炎とは“適切な抗菌薬が投与されているにもかかわらず,5 日以内に好転しないもの”と定義されている。この場合には将来に向けて腹膜機能を温存するためにカテーテル抜去を行うべきである(エビデンス)(3,156,157)。
難治性腹膜炎とは適切な抗菌薬が投与されているにもかかわらず,5 日以内に好転しない腹膜炎に対して用いられる語である( 表
8:用語欄参照)。カテーテル抜去は難治性腹膜炎による生命予後および病態を悪化させないために実施されるが,さらに,将来における腹膜機能保持の目的もある( 表
9)。もし,病原微生物が以前のエピソードのときのものと同一であるならば,カテーテルの入れ替えを最重要課題として考えるべきである。腹膜の保護が目的であり,カテーテルの温存ではないことを銘記すべきである。難治性腹膜炎に対していたずらに治療を長引かせることはそれだけ入院期間の延長,腹膜の損傷,ある場合には死亡にも結び付くものである。腹膜炎に起因する死亡はきわめてまれなことであるが,腹膜炎を原因とする死亡は,次のように定義される。
1 . 活動性の腹膜炎が存在すること,2 . 腹膜炎のために入院していること,3 . 腹膜炎発症後 2 週間以内の死亡。なかでもグラム陰性桿菌,真菌による腹膜炎は死亡のリスクが最も高い。
◆コアグラーゼ陰性のブドウ球菌
[要約]表皮ブドウ球菌を含むコアグラーゼ陰性のブドウ球菌による腹膜炎は基本的にはタッチ・コンタミネーションであり,一般的に腹膜炎の程度はそれほど激しいものではなく,抗菌薬によく反応するが,時としてバイオフィルム形成による再燃性腹膜炎に至ることがある。このような状況ではカテーテル入れ替えが推奨される(エビデンス)(99,158〜160)。
コアグラーゼ陰性のブドウ球菌,特に表皮ブドウ球菌は多くの施設において最も一般的な腹膜透析関連腹膜炎の起炎菌である。その多くがタッチ・コンタミネーションを原因とし,抗菌薬によく反応し,カテーテル感染に起因するケースはまれである。表皮ブドウ球菌による腹膜炎は,腹痛はそれほど強くなく,一般に外来通院治療の範囲で治癒可能である。ある施設においてはメチシリン耐性菌であることも少なくないために(50%以上),初期治療としてバンコマイシンを使用する傾向がある。PD治療を実施する施設では,“耐性”と定義するMICをそれぞれの検査室に確認しておく必要がある。メチシリン耐性ということは,以下の状況を意味する。すなわち,すべてのβラクタム系(ペニシリン,セファロスポリン,カルバペネム)に耐性を示していると考えることができる。再燃性の腹膜炎発症に関連する不適切な状況を避けるためにあらゆる努力を払わなければならない。本委員会は第
1 世代のセファロスポリンを間欠的投与することを推奨する成績は適切ではないと感じている。したがって,さらなる成績が集積されるまでは,持続的に投与することが望ましいと考えている。理想的には,排液中の細胞数の算定と,培養を繰り返すことが治療指針を得るために必須であることはいうまでもないが,一般的には
2 週間の治療で十分であろう。忘れてはならないことは,再発防止のために患者の手技についてもう一度見直すことである。
表皮ブドウ球菌による再燃性腹膜炎はカテーテルの腹腔内の部分にバイオフィルムが形成されている可能性を示唆し,カテーテルの入れ替えが最も有効である。この入れ替えは,たとえ排液が抗菌薬治療により清明になっていたとしても,抗菌薬使用下に行われるべきである。仰臥位にてPDを行うか,注入透析液量を少なく,短時間貯留とすることで,一時的な血液透析への変更を避けることができる。
◆連鎖球菌と腸球菌
[要約] 連鎖球菌および腸球菌による腹膜炎は重症化しやすい。そしてアンピシリンのIPがよい治療とされている(オピニオン)(161)。
バンコマイシン耐性Enterococcus faecium[糞便性大腸菌(VREF)]は報告されているが,PD患者において一般的なものではなく,適切な対応については文献的にも限られたものである(162〜165)。
連鎖球菌および腸球菌による腹膜炎では概して激しい腹痛を呈する。アンピシリン125mg/Lを各バッグ交換時に透析液に添加することは適切な治療である(エビデンス)。アミノグリコシド(20mg/Lの濃度で
1 日に 1 回,IP)が同時に行われることは腸球菌の可能性がある場合には有力である。ゲンタマイシンの使用は本剤に対して高度の耐性を示していないという状況においてのみ有用性が期待される。腸球菌は消化管由来が多く,この菌による腹膜炎が発症した場合,腹腔内に何らかの異常が起ったために腹膜炎が発症していると考えることが妥当であるが,タッチ・コンタミネーションによる場合もありうる。それ故に,患者のバッグ交換操作についてもう一度確認する必要がある。連鎖球菌および腸球菌による腹膜炎はカテーテル出口感染,トンネル感染からも発症しうるので注意深く上記の部分を改めて観察する必要がある。
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)は報告されているが,その多くは最近の入院歴や抗菌薬使用の経歴と密接な関連を有するものである。もし,VREがアンピシリン感受性であるならば,本剤は連鎖球菌および腸球菌による腹膜炎用に残しておき,リネゾリドまたはキヌプリスチン/ダルホプリスチン(配合剤)をVRE
腹膜炎の治療に使用すべきである(オピニオン)。キヌプリスチン/ダルホプリスチン(配合剤)は糞便性大腸菌には有効性はない。リネゾリドの副作用は通常10〜14日後に発症する骨髄抑制である。さらに,投与期間が長引くと神経障害が発症する場合がある。VREF腹膜炎において,カテーテル抜去を行うべきか否かについては,明確な結論は得られていない。しかしながら,腹膜炎の改善が早期に認められない状況にあると判断されたら,抜去を行うべきであろう。
◆黄色ブドウ球菌
[要約] 黄色ブドウ球菌は重篤な腹膜炎を起こす。その場合の多くはタッチ・コンタミネーションであるが,カテーテル感染に由来する場合も少なくない。カテーテル感染が原因となった腹膜炎は抗菌薬のみでは治療が困難でカテーテル抜去を必要とする(エビデンス)(5,45,89)。
起炎菌が黄色ブドウ球菌である場合には,カテーテル出口,皮下トンネル部分を注意深く観察する必要がある。その理由は,細菌の進入路はカテーテルを経由する場合が多いからである。無論,タッチ・コンタミネーションも腹膜炎の原因となりうる。もし,腹膜炎の起炎菌が,そのとき,同時に起こっている出口感染部から検出された菌と同一のものであるならば,腹膜炎は多くの場合難治性であり,カテーテル抜去を必要とする。一定期間PDを中止(中止期間は一般的には
2 週間―オピニオン)後,再開することができる。
もし,培養された黄色ブドウ球菌がメチシリン耐性であるならば,バンコマイシンを使用しなければならない。このような場合には治療困難な例が少なくない。腹腔内バンコマイシン投与に加えてリファンピシン600mg/日(一度の投与でも分割投与でも可)を投与する。しかし,この補助療法は長期間投与により耐性菌を生み出しやすいので
1 週間に限定すべきである。結核が蔓延している地域においてはリファンピシンを黄色ブドウ球菌治療に用いることは避け,結核治療薬として残しておくべきであろう。
バンコマイシンの腹腔内投与量は15〜30mg/kg BWとし,最大量は 2 〜 3 gとする。典型例として,体重50〜60kgの患者ではバンコマイシンを
5 日目ごとに 1 g腹腔内投与を行う(オピニオン)。理想的には反復投与のタイミングはトラフレベルを測定して決定するのが望ましいが(訳者注 :
通常の検査室で血中濃度の測定可能),通常は 3 〜 5 日ごとに 1 回投与する(エビデンスおよびオピニオン)。また,残腎機能の程度により,投与間隔は決定されることはいうまでもないが,血清トラフレベルが15eg/mLに到達したら,次の投与を行う。テイコプラニンを用いることができる場合には
5 〜 7 日ごとに,15mg/kgBWを使用する(オピニオン)。小児における報告では,CAPD およびAPDともに,この方法が有用であると考えられている。この治療を
3 週間は継続すべきである。
不幸にして最初のバンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌による感染が透析患者において報告された。長期間にわたるバンコマイシンの治療が要因の一つと考えられており,可能な限り避けるべきである。もし,バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌による腹膜炎が発症したならばリネゾリド,daptomycin,
またはキヌプリスチン/ダルホプリスチン(配合剤)を使用しなければならない。
◆培養陰性の腹膜炎
[要約]もし,その施設における腹膜炎の対応システムにおいて20%以上の培養陰性率があるとすれば,培養の方法について見直し,改善されなければならない(オピニオン)(166)。
腹膜透析液の培養は様々な技術上の問題点や,臨床状況において陰性という結果を生む。安易な抗菌薬の使用が培養陰性の腹膜炎の理由として知られているからである。それ故にどのような理由で抗菌薬を使用するのかを常に自分自身に問いかけ,確認する態度が必要である。もし,3
日間培養を続けても,細菌が培養されなければ,細胞数をその分画を含めて再検討すべきである。その結果,腹膜炎は改善されていないと判断されるならば一般的ではない病原微生物を対象とした特殊培養を実行しなければならない。この特殊培養の対象となる微生物は脂質要求性酵母,マイコバクテリウム,レジオネラ,遅発育菌,カンピロバクター,真菌,ウレアプラズマ,マイコプラズマ,腸内ウィルスなどである。これらの特殊培養には細菌学研究室の協力を必要とする。
もし,臨床的に改善が認められた場合には,初期治療を続けることができるが,本委員会は培養陰性の腹膜炎に対してアミノグリコシドを用いることは勧めない。その理由は一般的にはその必要がないからである。もし,排液が急速に透明になったとしても,治療を
2 週間は継続すべきである。また,逆に 5 日経過しても,改善がはかばかしくなければ,カテーテル抜去も強く考慮すべきである。
◆緑膿菌による腹膜炎
[要約]緑膿菌による腹膜炎は,黄色ブドウ球菌による腹膜炎と同様にカテーテル感染に関連している場合が多い。このような場合にはカテーテル抜去が必要となる。緑膿菌による腹膜炎に対しては常に
2 種類の抗菌薬の使用が必要である(エビデンス)(91, 167)。
緑膿菌による腹膜炎は一般的に重篤なものであり,しばしば,カテーテル感染に関連したものである。もし,カテーテル感染が存在したり,腹膜炎発症以前に存在したならば,カテーテル抜去が必要となる。抗菌薬使用は患者が血液透析に移行した後も
2 週間は継続されなければならない。
時として,緑膿菌による腹膜炎はカテーテル感染と無関係に発症する場合がある。このような場合には,作用機序の異なる 2 種類の抗菌薬が治療のために必要となる。経口投与によるキノロンを,緑膿菌対策として用いる
2 種類の抗菌薬の一つとして投与することもできる。その他の選択として,セフタジジム, セフェピム, トブラマイシン, またはピペラシリンがある。ピペラシリンは好ましい選択であるが,成人の場合,12時間ごとに
4 gを静脈内に投与する。ピペラシリンはアミノグリコシドと一緒に腹腔内投与を行うことはできない。
緑膿菌腹膜炎を防止するためのあらゆる努力の中で,再燃ないしは,治療に抵抗する緑膿菌による出口感染が存在する場合には,腹膜炎に進展する以前にカテーテル入れ替えを行うことは必須事項である。このような場合には,抜去と再挿入は一期的に行うことができるが,もし腹膜炎がすでに発症している場合にはカテーテル抜去を行い,当分の間,腹膜透析は中止する。このような状況では恒久的な腹膜損傷が起こる可能性がある。
◆その他の単一なグラム陰性菌が培養された場合
[要約] 1 種類のグラム陰性菌による腹膜炎はタッチ・コンタミネーション,出口感染,または便秘,大腸炎が存在する場合に腸内細菌の移行により起こりうる(エビデンス)(6,168〜172)。
もし 1 種類のグラム陰性菌,例えば大腸菌,クレブシエラ,またはプロテウスが分離されたならば,使用すべき抗菌薬は感受性,安全性,便宜性に基づいて選択することができる。セファロスポリン,セフタジジム,セフェピム
が感受性テストの結果に基づいて投与される。もし不幸にしてバイオフィルムが形成されている場合には,検査において感受性があっても臨床的に有効性がないことがあり(170),検出された菌に対して使用している抗菌薬の感受性がたとえあっても治療に成功しない場合がしばしばある(171)。このような感染症はグラム陽性菌よりも結果は悪く,ときにはカテーテルの喪失や死亡の原因となる場合もありうる。タッチ・コンタミネーション,出口感染,または便秘や大腸炎などが原因となる腸内細菌の移行の可能性が高いと考えられる
1 種類のグラム陰性菌による腹膜炎ではその発症機序が特定できない場合が少なくない。
ステノトロフォモナス類(訳者注 : 以前はキサントモナス と呼ばれ,グラム陰性桿菌に属する微生物で日和見感染の病原体として病原性を発揮する。尿,血液,上気道,傷などから検出される。緑膿菌に近い病原微生物)が分離されたならば,感受性は非常に限られた抗菌薬にのみ存在するので,特別な注意が肝要である(168, 173)。この種の菌による腹膜炎は通常,緑膿菌による腹膜炎に比較してそれほど重篤ではないが,出口感染により起こることは少ない。ステノトロフォモナスによる腹膜炎は,臨床的な改善が認められても
3 〜 4 週間治療を継続すること,また,抗菌薬は感受性に基づいて 2 種類のものを同時に使用することが推奨されている。
◆複数菌による腹膜炎
[要約]もし,複数の腸内細菌,特に嫌気性菌が検出された場合には死に至る危険性は高くなり,外科的な検討が絶対に必要である(エビデンス)(174〜177)。
一般的に複数のグラム陽性菌による腹膜炎は抗菌薬によく反応する(エビデンス)(4,66,178〜180)。
複数の腸内細菌が検出された場合には,腹腔内臓器の疾患が存在する可能性が高い。例えば,壊死性胆N炎,虚血性腸疾患,虫垂炎,憩室疾患などである。腸疾患が原因と考えられる状況において治療はメトロニダゾールとともにアンピシリンとセフタジジム,
または,アミノグリコシドを適切な投与量にて使用する。カテーテルの抜去が必要なことも多く,特に腹腔内に病変が存在する場合には必要となる。このような場合には抗菌薬は静脈内投与により継続する。ときに,カテーテル抜去を行わないで抗菌薬投与を試みる場合もある。CTが腹腔内疾患を診断する助けとなる場合もあるが,CT
所見が正常であるからといって腹膜炎の原因としての腹腔内疾患の可能性を否定することはできない。
複数のグラム陽性菌による腹膜炎は,腸疾患を原因とする腹膜炎より頻度は高いが,予後は比較的良好である。発症原因はタッチ・コンタミネーションやカテーテル感染が多く,患者のバッグ交換手技のチェックが必要であり,また出口の注意深い観察が必要である。タッチ・コンタミネーションによる複数菌が検出される腹膜炎はカテーテルが原因となっていない限り,カテーテル抜去を行わず抗菌薬による治療で改善する場合が多い。
◆真菌性腹膜炎
[要約] 顕微鏡的に,または培養結果から真菌が同定されたならば,ただちにカテーテル抜去を行う(エビデンス)(75〜77)。
抗真菌薬を長期間投与し経過を観察したり,真菌感染からの離脱を試みることは勧められない。真菌性腹膜炎は重篤なものであり,症例の25%ないしはそれ以上が死に至っている。適切なカテーテル抜去は死亡のリスクを減らすことに結び付くというエビデンスも示されている。培養結果と感受性が明らかとなるまでの初期治療はアムホテリシンBとフルシトシンの組み合わせではじめるのがよいであろう。真菌の種類と適切なMICという立場に基づいて,caspofungin,
フルコナゾール, ボリコナゾールをアムホテリシンBに代えて用いることもよいであろう。アムホテリシンBの腹腔内投与は化学的刺激による腹膜炎や痛みを起こす危険がある。しかし,本剤の静脈内投与は腹膜への移行は十分ではない。フィラメントを有する真菌が培養された場合にボリコナゾールをアムホテリシンBに代えて用いる。また,カンジダによる腹膜炎では(カテーテル抜去とともに)本剤を単独で用いることもできる(エビデンス)。もし,フルシトシンを使用するならば,骨髄毒性を避けるために,定期的に血中濃度をモニターすることが必要である。イミダゾール系薬剤に対する耐性が出現しつつあり,可能な限り,感受性テストを実施する必要がある。以上述べた治療を実際に行う場合には,カテーテル抜去後,経口的にフルシトシン1,000mgとフルコナゾール100〜200mgを毎日,10日間は継続すべきである。経口投与で使用するフルシトシンはある地域(例えばカナダ)では市場から撤退している場合もあり,このような場合にはその施設における治療方針を変更せざるをえない。
◆マイコバクテリウム属による腹膜炎
[要約] マイコバクテリウム属による腹膜炎は頻度の多いものではない。しかしながら診断は困難なものであるといえる。本病態が考えられるとき,培養に際しては特別な注意を払う必要がある。そして,治療には多剤を用いる(エビデンス)(62,89,181〜188)。
マイコバクテリウム属による腹膜炎は結核菌または非結核性のマイコバクテリウム属により発症する。この腹膜炎の発症頻度はほかの地域と比較してアジアに多いとされている。本症においても発熱,腹痛,混濁排液などの典型的症状が認められるが,抗菌薬使用によっても回復しない,反復する腹膜炎で,しかも培養が陰性である場合には考慮しなければならない。
排液中の細胞数を本症とその他の菌による腹膜炎との鑑別に用いてはならない。マイコバクテリウム属による腹膜炎でも,ほかの菌による腹膜炎と同様に多核白血球が多くを占める。排液の塗抹標本にチール・ニールセン染色を行って鏡検すべきであるが,染色では陰性であることが普通である。塗抹検査の感度を上げるためには100〜150mLの排液を遠沈し,沈渣を塗抹標本にして染色する。50〜100mLの排液を遠沈した後,沈渣を培養する。この際,培地は固形培地(例えばLowenstein-Jansen培地)や液性培地(Septi-Check,
BACTEC; Becton Dickinson社,など)を用いる。培養により菌を検出する時間が液性培地を用いるよりもかなり短縮する。もし,本症の疑いがあるならば,繰り返し塗抹染色標本を鏡検することと培養を繰り返すことが絶対に必要である。本症と診断される患者においては試験開腹,または腹腔鏡による大網または腹膜の生検を考慮すべきである。
結核性腹膜炎の治療計画は末期腎不全における肺外結核の経験に基づいたものである。ストレプトマイシンは,たとえ減量して使用しても,長期にわたれば聴覚障害を起こす可能性があるので,一般的には避けるべきである。エタンブトールも,同様に,使用を避けるべきである。その理由は末期腎不全では本剤による視神経障害惹起の危険性が高いからである。治療はリファンピシン,イソニアジド,ピラジナミド,オフロキサシンの
4 剤で開始する。この場合,腹膜透析液中のリファンピシンの濃度は,本剤の分子量が大きく,蛋白結合率が高く,さらに脂溶性であるためにきわめて低いことが最近報告されている。そのために,本剤は腹腔内投与を行う必要があろう(訳者注:日本においては本剤の静注用は市販されていない)。ピラジナミド,オフロキサシンの使用は
3 ヵ月でやめるべきである。リファンピシン,イソニアジドは12ヵ月にわたり投与する。ピリドキシン(50〜100mg/日)はイソニアジドによる神経毒性を防止するために投与しなければならない。非結核性のマイコバクテリウム属による腹膜炎の治療指針は現在のところ確立されていない。したがって薬剤感受性を基盤とした個々のプロトコールに依存する。
カテーテル抜去については現在,論争のある問題である。多くは結核性腹膜炎ということになればカテーテル抜去を行い,抗結核薬 6 週間投与後,再挿入を考えるであろうが,カテーテル抜去を行わずに治療に成功した複数の症例がある。特に早期診断と適切な早期治療がなされるならば,長期にわたりCAPDを継続することは可能である。
◆腹膜炎治療期間
[要約]本委員会の見解は最短の腹膜炎治療期間は 2 週間であるとした。しかしながら,重症例では
3 週間とすることが推奨される(オピニオン)。
臨床の現場では,実際の治療期間は主として臨床所見により決定される。治療開始後,72時間以内に何らかの改善傾向が認められなければならない。もし,適切な抗菌薬が使用されている条件下で
4 〜 5 日経過しても排液が混濁していれば難治性腹膜炎とみなし,カテーテル抜去を行うべきである。
コアグラーゼ陰性ブドウ球菌,または培養陰性の腹膜炎では排液が清明となった後,少なくとも 1 週間は抗菌薬の投与を継続すべきであり,抗菌薬投与の総期間は 2
週間より短くてはいけない。この理由はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌による腹膜炎は適切な抗菌薬が使用され,特に合併症がない場合には14日間の治療期間は適切であるからである。黄色ブドウ球菌,グラム陰性菌,腸内細菌による腹膜炎はほかのグラム陽性菌に比較して重症であり,カテーテル抜去の有無にかかわらず
3 週間の治療が推奨される。
◆腹膜感染におけるカテーテル抜去と再挿入の問題
[要約]本委員会はカテーテル抜去は再燃性腹膜炎,難治性腹膜炎,真菌性腹膜炎,および難治性カテーテル感染の場合に実施すべきであると勧告する。重視すべきは,“カテーテルの温存”ではなく“腹膜をいかに護る”かである(オピニオン)(3,96〜99,158,189,190)。
本委員会において腹膜感染治療に際し,カテーテル抜去は十分には実施されていないとの印象をうけた。 表
9 にカテーテル抜去の適応について記載した。難治性出口感染に対する適切なカテーテル入れ替えは腹膜炎を防止することにつながる。このことは患者が重篤な状況に陥るのを待つよりも遥かに優れた治療手段である。この治療方針は抜去と再挿入を一期的に実施するので,HDに移行している期間をなくすことができる。特にサイクラーを使用している患者では腹膜透析を仰臥位で数日間実施し,その後に,日中のバッグ交換を加える処方を行えば“液漏れ”やヘルニアを防ぐために適切であり,HDに移行することを回避できる。一連の操作として抜去,再挿入を実施する場合の第
1 の条件は排液が清明であること,また,抗菌薬使用下に実施すべきである。
難治性腹膜炎,真菌性腹膜炎で抜去 ・ 入れ替えを一期的に実施することはできない。感染の対策として行われる抜去と再挿入の適切な間隔は明らかではない。経験的に最短でも
2 〜 3 週間あけることが推奨されている( オピニオン)。複数回の腹膜炎を経験してもPDに戻ることは可能であるが,ときにはカテーテルの再挿入が腹腔内癒着のためにできない症例もあり,また,腹膜機能が低下しているためにPDを継続することができない場合もある。困ったことは,どのような患者に癒着が多いのか,どのような患者に少ないのかを予測することはできないということである。
将来の研究課題
腹膜透析患者においてさらなる臨床治験が実施される必要がある。特に異なる治療法の選択という状況が存在する場合には,どちらが優れているかを確認するために十分な症例数と追跡調査がなされた
2 重盲検試験が必要である。例えば,セファロスポリンを使用する場合,薬動力学にかんする成績はある程度わかっていても,間欠的投与と持続的投与のどちらが臨床的に有効であるのかという問題は長期予後を含めてCAPDでもAPDにおいても解決されておらず,ランダム化臨床試験が必要である。特にAPD症例において腹膜炎時における間欠投与の薬動力学にかんする成績が望まれる。以上,例に挙げた研究は明確な相違を示す結果を得るためには十分な症例数が必要であり,多施設参加型の研究計画が必要である。期待される結果は単にカテーテル抜去の有無のみではなく,炎症の継続期間や腹膜炎の再燃などについても明らかにするものでなければならない。腹膜炎再発にかんする情報を得るためには十分な追跡調査が必要である。具体的には腹膜炎の反復というためには,4
週間にわたる完全な治療が行われた後,最初の起炎菌と同種の菌による腹膜炎である必要がある。この反復という問題にかんしてバイオフィルムについての研究も必要である。
抗菌薬の安定性にかんする多くの成績はすでに古くなり,例えば抗菌薬の予防投与が適切な治療手段であるのか否かを明らかにするためには期間を延長した状態での再検討が必要である。過去10年間に薬動力学研究は抗菌薬−病原菌−患者の防御機構という一連の特性を明らかにすることにより感染性疾患の治療に多大な進歩をもたらした。しかし,腹膜透析関連腹膜炎に限定して振り返ると上に述べた研究は少ないといわざるをえない。腹腔内における抗菌薬の高い濃度,通常行われる抗菌薬併用,腹膜腔という環境における抗菌薬の活性などという特殊性は考慮されずに腹膜炎における治療指針は主として標準的MICに依存して決定されている。
カテーテルの問題にしても,抜去後どの程度の期間を再挿入まで置くかという点を含めて早期の抜去と遅延した抜去で予後がどのように変わるのかを調べるランダム化試験が必要である。残腎機能と長期予後に与える腹膜炎治療の影響については成績の集積が待たれる重要な分野である。
腹膜炎発症の修飾要因についてもさらなる情報が必要である。血清アルブミンの低値と抑うつ症状は腹膜炎の発症の要因であるとの研究があるが,もし,この 2 つの要因のうちどちらかを治癒することができれば腹膜炎発症の危険因子とはならないのか否かについては明らかではない (191,
192)。APDについて日中の透析液貯留を行うか行わないかによる腹膜炎の発症頻度,またAPDとCAPDにおける腹膜炎の発症頻度を比較する疫学的調査も必要である。従来使用されている腹膜透析液は腹膜の免疫能を抑制し,感染防御能力を減衰させてしまうといわれている。この点で最近開発された生体適合性がよいとされる新しい透析液が腹膜炎発症の危険性に対して何らかの利点を示すことができるのかどうかの検討も必要である。
カテーテルケアの問題についてもさらなる研究が必要である。特に出口感染やトンネル感染に関係した立場からのものが必要である。例えばカテーテル挿入時にどのような抗菌薬を使用するのが最も有効で,安全であるかについてランダム化試験は臨床的に有用な情報となるであろう。カテーテル出口のケアについて抗菌薬含有のクリームと消毒薬のみを含有しているクリームとの有効性を比較するためには
2 重盲検ランダム化試験が本当の解答を得るためには実施されなければならない。出口における感染予防のためのゲンタマイシンクリームの有用性を確認するための検討もされなければならない。特に,グラム陰性菌による腹膜炎にかんして予防処置の有用性という観点から望まれるものである。カテーテル出口のスコア化は臨床の現場においても,研究の目的においても有用性のある評価法として実用化されるためにはさらなる検討が必要である。
腹膜透析患者における抗菌薬耐性菌の出現という問題はさらに研究を必要とする課題である (193)。初期の研究発表では患者が抗菌薬を家庭において内緒で使用してしまうことが取り上げられた。しかしながら,このことが耐性菌の出現にどの程度関与したかは明らかではない。この点でもさらなる研究が必要である。腹膜透析に関連した腹膜炎の治療にセファロスポリンに代わってバンコマイシンを使用するということがバンコマイシン耐性菌の増加に影響を与えているのかという点について多施設における検討がなされなければならない。
腹膜透析に関連する感染症にかんするすべての論文は解析するに十分なデータと再現性をもつものでなければならない。論文の査読,論評を記述するために検討すべき項目と課題は 表10に記載してある。手技にかんする論文では訓練の方法や接続システムについての記載が必要である。結果は特異な微生物による感染の比率や全体としての比率のみでなく,それぞれの数値で示すことが必要である。再燃性,難治性腹膜炎という語句も初期治癒という語句と同様に一定の取り決めのもとに使用されるべきである。今まで述べてきたほとんどの問題への解答を得るためには多施設における研究を実施し,多数の患者を対象として検討を行うことが必要である。
謝辞
国際腹膜透析学会は公式にこの論文を論評し,承認した。この論文の論評者は本委員会のメンバーの専門性を補足するために慎重に選別された方々である。ここに本委員会は本論文がより優れたものとなるために注意深い助言や指摘をいただいたことに対して論評者の方々に深謝いたします。
論評者は下記の方々です。
J. Bergman, E. Brown, S. Davies, F. Finkelstein, T. Golper, D. S. Han, Y. Kawaguchi,
H. Manley, G. Matzke, C. Pollock, B. Prowant, M. Riella, R. Segas, S. Vas, T.
wang, and S. Zelenitsky
(訳者注:日本で発売されていない抗菌薬については,原文のまま英文で記載した)
《REFERENCES》
- Fried LF, Bernardini J, Johnston JR, Piraino B. Peritonitis influences mortality
in peritoneal dialysis patients. J Am Soc Nephrol 1996; 7(10): 2176-82.
- Woodrow G, Turney JH, Brownjohn AM. Technique failure in peritoneal dialysis
and its impact on patient survival. Perit Dial Int 1997; 17(4): 360-4.
- Choi P, Nemati E, Banerjee A, Preston E, Levy J, Brown E. Peritoneal dialysis
catheter removal for acute peritonitis: a retrospective analysis of factors associated
with catheter removal and prolonged postoperative hospitalization. Am J Kidney
Dis 2004; 43(1): 103-11.
- Szeto CC, Chow KM, Wong TY, Leung CB, Li PK. Conservative management of polymicrobial
peritonitis complicating peritoneal dialysisムa series of 140 consecutive cases.
Am J Med 2002; 113(9): 728-33.
- Bayston R, Andrews M, Rigg K, Shelton A. Recurrent infection and catheter
loss in patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis. Perit Dial Int
1999; 19(6): 550-5.
- Bunke CM, Brier ME, Golper TA. Outcomes of single organism peritonitis in
peritoneal dialysis: gram-negatives versus gram-positives in the Network 9 Peritonitis
Study. Kidney Int 1997; 52(2): 524-9.
- Piraino B, Bernardini J, Sorkin M. The influence of peritoneal catheter exit-site
infections on peritonitis, tunnel infections, and catheter loss in patients on
continuous ambulatory peritoneal dialysis. Am J Kidney Dis 1986; 8(6): 436-40.
- Piraino B, Bernardini J, Sorkin M. Catheter infections as a factor in the
transfer of continuous ambulatory peritoneal dialysis patients to hemodialysis.
Am J Kidney Dis 1989; 13(5): 365-9.
- Keane WF, Everett ED, Golper TA, Gokal R, Halstenson C, Kawaguchi Y, et al.
Peritoneal dialysis-related peritonitis treatment recommendations. 1993 update.
The Ad Hoc Advisory Committee on Peritonitis Management. International Society
for Peritoneal Dialysis. Perit Dial Int 1993; 13(1): 14-28.
- Keane WF, Alexander SR, Bailie GR, Boeschoten E, Gokal R, Golper TA, et al.
Peritoneal dialysis-related peritonitis treatment recommendations: 1996 update[see
Comment]. Perit Dial Int 1996; 16(6): 557-73.
- Keane WF, Bailie GR, Boeschoten E, Gokal R, Golper TA, Holmes CJ, et al. Adult
peritoneal dialysis-related peritonitis treatment recommendations: 2000 update[see
Comment][Published erratum appears in Perit Dial Int 2000; 20(6): 828-9]. Perit
Dial Int 2000; 20(4): 396-411.
- Borg D, Shetty A, Williams D, Faber MD. Fivefold reduction in peritonitis
using a multifaceted continuous quality initiative program. Adv Perit Dial 2003;
19: 202-5.
- Diaz-Buxo JA, Wick GS, Pesich AA. Using CQI techniques for managing infections
in PD patients. Nephrol News Issues 1998; 12(11): 22-4.
- Schaefer F, Kandert M, Feneberg R. Methodological issues in assessing the
incidence of peritoneal dialysis-associated peritonitis in children. Perit Dial
Int 2002; 22(2): 234-8.
- Li PK, Law MC, Chow KM, Chan WK, Szeto CC, Cheng YL, et al. Comparison of
clinical outcome and ease of handling in two double-bag systems in continuous
ambulatory peritoneal dialysis: a prospective, randomized, controlled, multicenter
study. Am J Kidney Dis 2002; 40(2): 373-80.
- Kim DK, Yoo TH, Ryu DR, Xu ZG, Kim HJ, Choi KH, et al. Changes in causative
organisms and their ntimicrobial susceptibilities in CAPD peritonitis: a single
centerユs experience over one dec-ade. Perit Dial Int 2004; 24: 424-32.
- Ramalakshmi S, Bernardini J, Piraino B. Nightly intermittent peritoneal dialysis
to initiate peritoneal dialysis. Adv Perit Dial 2003; 19: 111-14.
- Rodriguez-Carmona A, Perez Fontan M, Garcia Falcon T, Fernandez Rivera C,
Valdes F. A comparative analysis on the incidence of peritonitis and exit-site
infection in CAPD and automated peritoneal dialysis. Perit Dial Int 1999; 19(3):253-8.
- de Fijter CW, Oe PL, Nauta JJ, van der Meulen J, ter Wee PM, Snoek FJ, et
al. A prospective, randomized study comparing the peritonitis incidence of CAPD
and Y-connector(CAPD-Y)with continuous cyclic peritoneal dialysis(CCPD). Adv Perit
Dial 1991; 7: 186-9.
- de Fijter CW, Verbrugh HA, Oe LP, Peters ED, van der Meulen J, Donker AJ,
et al. Peritoneal defense in continuous ambulatory versus continuous cyclic peritoneal
dialysis. Kidney Int 1992; 42(4): 947-50.
- de Fijter CW, Oe LP, Nauta JJ, van der Meulen J, Verbrugh HA, Verhoef J, et
al. Clinical efficacy and morbidity associated with continuous cyclic compared
with continuous ambulatory peritoneal dialysis[see Comment]. Ann Intern Med 1994;
120(4): 264-71.
- Locatelli AJ, Marcos GM, Gomez MG, Alvarez SA, DeBenedetti LC. Comparing peritonitis
in continuous ambulatory peritoneal dialysis patients versus automated peritoneal
dialysis patients. Adv Perit Dial 1999; 15: 193-6.
- Chow J, Munro C, Wong M, Gonzalez N, Ku M, Neville S, et al. HomeChoice automated
peritoneal dialysis machines: the impact of reuse of tubing and cassettes. Perit
Dial Int 2000; 20(3): 336-8.
- Ponferrada LP, Prowant BF, Rackers JA, Pickett B, Satalowich R, Khanna R,
et al. A cluster of gram-negative peritonitis episodes associated with reuse of
HomeChoice cycler cassettes and drain lines. Perit Dial Int 1996; 16(6): 636-8.
- Strippoli GFM, Tong A, Johnson D, Schena FP, Craig JC. Catheter-related interventions
to prevent peritonitis in peritoneal dialysis: a systematic review of randomized
controlled trials. J Am Soc Nephrol 2004; 15(10): 2735-46.
- Akyol AM, Porteous C, Brown MW. A comparison of two types of catheters for
continuous ambulatory peritoneal dialysis(CAPD). Perit Dial Int 1990; 10(1): 63-6.
- Danielsson A, Blohme L, Tranaeus A, Hylander B. A prospective randomized study
of the effect of a ubcutaneously メburiedモ peritoneal dialysis catheter technique
versus standard technique on the incidence of peritonitis and exit-site infection.
Perit Dial Int 2002; 22(2): 211-19.
- Eklund BH, Honkanen EO, Kala AR, Kyllonen LE. Catheter configuration and outcome
in patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis: a prospective comparison
of two catheters. Perit Dial Int 1994; 14(1): 70-4.
- Eklund BH, Honkanen EO, Kala AR, Kyllonen LE. Peritoneal dialysis access:
prospective randomized comparison of the swan neck and Tenckhoff catheters[see
Comment]. Perit Dial Int 1995; 15(8): 353-6.
- Eklund B, Honkanen E, Kyllonen L, Salmela K, Kala AR. Peritoneal dialysis
access: prospective randomized comparison of single-cuff and double-cuff straight
Tenckhoff catheters. Nephrol Dial Transplant 1997; 12(12): 2664-6.
- Gadallah MF, Pervez A, el-Shahawy MA, Sorrells D, Zibari G, McDonald J, et
al. Peritoneoscopic versus surgical placement of peritoneal dialysis catheters:
a prospective randomized study on outcome. Am J Kidney Dis 1999; 33(1): 118-22.
- Golper TA, Brier ME, Bunke M, Schreiber MJ, Bartlett DK, Hamilton RW, et al.
Risk factors for peritonitis in longterm peritoneal dialysis: the Network 9 Peritonitis
and Catheter Survival Studies. Academic Subcommittee of the Steering Committee
of the Network 9 Peritonitis and Catheter Survival Studies. Am J Kidney Dis 1996;
28(3): 428-36.
- Lindblad AS, Hamilton RW, Nolph KD, Novak JW. A retrospective analysis of
catheter configuration and cuff type: a National CAPD Registry report. Perit Dial
Int 1988; 8: 129-33.
- Lye WC, Kour NW, van der Straaten JC, Leong SO, Lee EJ. A prospective randomized
comparison of the swan neck, coiled, and straight Tenckhoff catheters in patients
on CAPD. Perit Dial Int 1996; 16(Suppl 1): S333-5.
- Park MS, Yim AS, Chung SH, Lee EY, Cha MK, Kim JH, et al. Effect of prolonged
subcutaneous implantation of peritoneal catheter on peritonitis rate during CAPD:
a prospective randomized study. Blood Purif 1998; 16(3): 171-8.
- Bennett-Jones DN, Martin J, Barratt AJ, Duffy TJ, Naish PF, Aber GM. Prophylactic
gentamicin in the prevention of early exit-site infections and peritonitis in
CAPD. Adv Perit Dial 1988; 4: 147-50.
- Gadallah MF, Ramdeen G, Mignone J, Patel D, Mitchell L, Tatro S. Role of preoperative
antibiotic prophylaxis in preventing postoperative peritonitis in newly placed
peritoneal dialysis catheters. Am J Kidney Dis 2000; 36(5): 1014-19.
- Lye WC, Lee EJ, Tan CC. Prophylactic antibiotics in the insertion of Tenckhoff
catheters. Scand J Urol Nephrol 1992; 26(2): 177-80.
- Wikdahl AM, Engman U, Stegmayr BG, Sorenssen JG. Onedose cefuroxime i.v. and
i.p. reduces microbial growth in PD patients after catheter insertion. Nephrol
Dial Transplant 1997; 12(1): 157-60.
- Twardowski ZJ, Dobbie JW, Moore HL, Nichols WK, DeSpain JD, Anderson PC, et
al. Morphology of peritoneal dialysis catheter tunnel: macroscopy and light microscopy.
Perit Dial Int 1991; 11(3): 237-51.
- Lo WK, Lui SL, Li FK, Choy BY, Lam MF, Tse KC, et al. A prospective randomized
study on three different peritoneal dialysis catheters. Perit Dial Int 2003; 23(Suppl
2 ): S127-31.
- Tacconelli E, Carmeli Y, Aizer A, Ferreira G, Foreman MG, DユAgata EM. Mupirocin
prophylaxis to prevent Staphylococcus aureus infection in patients undergoing
dialysis: a meta-analysis. Clin Infect Dis 2003; 37(12): 1629-38.
- Strippoli GFM, Tong A, Johnson D, Schena FP, Craig JC. Antimicrobial agents
to prevent peritonitis in peritoneal dialysis: a systematic review of randomized
controlled trials. Am J Kidney Dis 2004; 44: 592-603.
- Amato D, de Jesus Ventura M, Miranda G, Leanos B, Alcantara G, Hurtado ME,
et al. Staphylococcal peritonitis in continuous ambulatory peritoneal dialysis:
colonization with identical strains at exit site, nose, and hands. Am J Kidney
Dis 2001; 37(1): 43-8.
- Lye WC, Leong SO, van der Straaten J, Lee EJ. Staphylococcus aureus CAPD-related
infections are associated with nasal carriage. Adv Perit Dial 1994; 10: 163-5.
- Lye WC, Leong SO, Lee EJ. Methicillin-resistant Staphylococcus aureus nasal
carriage and infections in CAPD. Kidney Int 1993; 43(6): 1357-62.
- Bernardini J, Piraino B, Holley J, Johnston JR, Lutes R. A randomized trial
of Staphylococcus aureus prophylaxis in peritoneal dialysis patients: mupirocin
calcium ointment 2% applied to the exit site versus cyclic oral rifampin. Am J
Kidney Dis 1996; 27: 695-700.
- Bernardini J, Bender F, Florio T, Sloand J, PalmMontalbano L, Fried L, et
al. Randomized double blinded trial of antibiotic exit site cream for the prevention
of exit site infection in peritoneal dialysis patients. J Am Soc Nephrol 2005;
16: 539-45.
- Herwaldt LA, Boyken LD, Coffman S, Hochstetler L, Flanigan MJ. Sources of
Staphylococcus aureus for patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis.
Perit Dial Int 2003; 23(3): 237-41.
- Lobbedez T, Gardam M, Dedier H, Burdzy D, Chu M, Izatt S, et al. Routine use
of mupirocin at the peritoneal catheter exit site and mupirocin resistance: still
low after 7 years. Nephrol Dial Transplant 2004; 19: 3140-3.
- Perez-Fontan M, Rosales M, Rodriguez-Carmona A, Falcon TG, Valdes F. Mupirocin
resistance after long-term use for Staphylococcus aureus colonization in patients
undergoing chronic peritoneal dialysis. Am J Kidney Dis 2002; 39( 2 ): 337-41.
- Mupirocin Study Group. Nasal mupirocin prevents Staphylococcus aureus exit-site
infection during peritoneal dialysis. Mupirocin Study Group. J Am Soc Nephrol
1996; 7(11): 2403-8.
- Zimmerman SW, Ahrens E, Johnson CA, Craig W, Leggett J, OユBrien M, et al.
Randomized controlled trial of prophylactic rifampin for peritoneal dialysis-related
infections. Am J Kidney Dis 1991; 18(2): 225-31.
- Oxton LL, Zimmerman SW, Roecker EB, Wakeen M. Risk factors for peritoneal
dialysis-related infections. Perit Dial Int 1994; 14(2): 137-44.
- Vychytil A, Lorenz M, Schneider B, Horl WH, Haag-Weber M. New strategies to
prevent Staphylococcus aureus infections in peritoneal dialysis patients. J Am
Soc Nephrol 1998; 9(4): 669-76.
- Wong SS, Chu K, Cheuk A, Tsang WK, Fung SKS, Chan HWH, et al. Prophylaxis
against gram-positive organisms causing exit-site infection and peritonitis in
continuous ambulatory peritoneal dialysis patients by applying mupirocin ointment
at the catheter exit site. Perit Dial Int 2003; 23(Suppl 2): S153-8.
- Zeybel M, Ozder A, Sanlidag C, Yildiz S, Cavdar C, Ersoy R, et al. The effects
of weekly mupirocin application on infections in continuous ambulatory peritoneal
dialysis patients. Adv Perit Dial 2003; 19: 198-201.
- Piraino B, Bernardini J, Florio T, Fried L. Staphylococcus aureus prophylaxis
and trends in gram-negative infections in peritoneal dialysis patients. Perit
Dial Int 2003; 23(5): 456-9.
- Perez-Fontan M, Rosales M, Rodriguez-Carmona A, Moncalian J, Fernandez-Rivera
C, Cao M, et al. Treatment of Staphylococcus aureus nasal carriers in CAPD with
mupirocin. Adv Perit Dial 1992; 8: 242-5.
- Luzar MA, Brown CB, Balf D, Hill L, Issad B, Monnier B, et al. Exit-site care
and exit-site infection in continuous ambulatory peritoneal dialysis (CAPD): results
of a randomized multicenter trial. Perit Dial Int 1990; 10(1): 25-9.
- Annigeri R, Conly J, Vas S, Dedier H, Prakashan KP, Bargman JM, et al. Emergence
of mupirocin-resistant Staphylococcus aureus in chronic peritoneal dialysis patients
using mupirocin prophylaxis to prevent exit-site infection. Perit Dial Int 2001;
21(6): 554-9.
- Ahn C, Oh KH, Kim K, Lee KY, Lee JG, Oh MD, et al. Effect of peritoneal dialysis
on plasma and peritoneal fluid concentrations of isoniazid, pyrazinamide, and
rifampin. Perit Dial Int 2003; 23(4): 362-7.
- Montenegro J, Saracho R, Aguirre R, Martinez I, Iribar I, Ocharan J. Exit-site
care with ciprofloxacin otologic solution prevents polyurethane catheter infection
in peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 2000; 20(2): 209-14.
- Canadian CAPD Clinical Trials Group. Peritonitis in continuous ambulatory
peritoneal dialysis(CAPD): a multicentre randomized clinical trial comparing the
Y connector disinfectant system to standard systems. Canadian CAPD Clinical Trials
Group[see Comment]. Perit Dial Int 1989; 9(3): 159-63.
- Harris DC, Yuill EJ, Byth K, Chapman JR, Hunt C. Twin-versus single-bag disconnect
systems: infection rates and cost of continuous ambulatory peritoneal dialysis.
J Am Soc Nephrol 1996; 7(11): 2392-8.
- Kiernan L, Kliger A, Gorban-Brennan N, Juergensen P, Tesin D, Vonesh E, et
al. Comparison of continuous ambulatory peritoneal dialysis-related infections
with different メY-tubingモ exchange systems. J Am Soc Nephrol 1995; 5(10): 1835-8.
- Li PK, Szeto CC, Law MC, Chau KF, Fung KS, Leung CB, et al. Comparison of
double-bag and Y-set disconnect systems in continuous ambulatory peritoneal dialysis:
a randomized prospective multicenter study[see Comment]. Am J Kidney Dis 1999;
33(3): 535-40.
- Monteon F, Correa-Rotter R, Paniagua R, Amato D, Hurtado ME, Medina JL, et
al. Prevention of peritonitis with disconnect systems in CAPD: a randomized controlled
trial. The Mexican Nephrology Collaborative Study Group. Kidney Int 1998; 54(6):
2123-8.
- Prowant BF. Nursing interventions related to peritonitis. Adv Ren Replace
Ther 1996; 3(3): 237-9.
- Miller TE, Findon G. Touch contamination of connection devices in peritoneal
dialysisムa quantitative microbiologic analysis. Perit Dial Int 1997; 17(6): 560-7.
- Hall G, Bogan A, Dreis S, Duffy A, Greene S, Kelley K, et al. New directions
in peritoneal dialysis patient training. Nephrol Nurs J 2004; 31(2): 149-54, 159-63.
- Troidle L, Kliger AS, Goldie SJ, Gorban-Brennan N, Brown E, Fikrig M, et al.
Continuous peritoneal dialysis-associated peritonitis of nosocomial origin. Perit
Dial Int 1996; 16(5): 505-10.
- Singharetnam W, Holley JL. Acute treatment of constipation may lead to transmural
migration of bacteria resulting in gram-negative, polymicrobial, or fungal peritonitis.
Perit Dial Int 1996; 16(4): 423-5.
- Wood CJ, Fleming V, Turnidge J, Thomson N, Atkins RC. Campylobacter peritonitis
in continuous ambulatory peritoneal dialysis: report of eight cases and a review
of the literature. Am J Kidney Dis 1992; 19(3): 257-63.
- Prasad KN, Prasad N, Gupta A, Sharma RK, Verma AK, Ayyagari A. Fungal peritonitis
in patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis: a single centre Indian
experience. J Infect 2004; 48(1): 96-101.
- Wang AY, Yu AW, Li PK, Lam PK, Leung CB, Lai KN, et al. Factors predicting
outcome of fungal peritonitis in peritoneal dialysis: analysis of a 9-year experience
of fungal peritonitis in a single center. Am J Kidney Dis 2000; 36(6): 1183-92.
- Goldie SJ, Kiernan-Tridle L, Torres C, Gorban-Brennan N, Dunne D, Kliger AS,
et al. Fungal peritonitis in a large chronic peritoneal dialysis population: a
report of 55 episodes. Am J Kidney Dis 1996; 28(1): 86-91.
- Zaruba K, Peters J, Jungbluth H. Successful prophylaxis for fungal peritonitis
in patients on continuous ambulatory peritoneal dialysis: six yearsユ experience[Published
erratum appears in Am J Kidney Dis 1991; 17(6): 726]. Am J Kidney Dis 1991; 17(1):
43-6.
- Robitaille P, Merouani A, Clermont MJ, Hebert E. Successful antifungal prophylaxis
in chronic peritoneal dialysis: a pediatric experience. Perit Dial Int 1995; 15(1):
77-9.
- Thodis E, Vas SI, Bargman JM, Singhal M, Chu M, Oreopoulos DG. Nystatin prophylaxis:
its inability to prevent fungal peritonitis in patients on continuous ambulatory
peritoneal dialysis[see Comment]. Perit Dial Int 1998; 18(6): 583-9.
- Wadhwa NK, Suh H, Cabralda T. Antifungal prophylaxis for secondary fungal
peritonitis in peritoneal dialysis patients. Adv Perit Dial 1996; 12: 189-91.
- Williams PF, Moncrieff N, Marriott J. No benefit in using nystatin prophylaxis
against fungal peritonitis in peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 2000;
20(3): 352-3.
- Lo WK, Chan CY, Cheng SW, Poon JF, Chan DT, Cheng IK. A prospective randomized
control study of oral nystatin prophylaxis for Candida peritonitis complicating
continuous ambulatory peritoneal dialysis. Am J Kidney Dis 1996; 28(4): 549-52.
- Abraham G, Savin E, Ayiomamitis A, Izatt S, Vas SI, Matthews RE, et al. Natural
history of exit-site infection(ESI) in patients on continuous ambulatory peritoneal
dialysis(CAPD). Perit Dial Bull 1988; 8: 211-16.
- Gonthier D, Bernardini J, Holley JL, Piraino B. Erythema: does it indicate
infection in a peritoneal catheter exit site? Adv Perit Dial 1992; 8: 230-3.
- Flanigan MJ, Hochstetler LA, Langholdt D, Lim VS. Continuous ambulatory peritoneal
dialysis catheter infections: diagnosis and management. Perit Dial Int 1994; 14(3):
248-54.
- Schaefer F, Klaus G, Muller-Wiefel DE, Mehls O. Intermittent versus continuous
intraperitoneal glycopeptide/ceftazidime treatment in children with peritoneal
dialysis-associated peritonitis. The Mid-European Pediatric Peritoneal Dialysis
Study Group(MEPPS). J Am Soc Nephrol 1999; 10(1): 136-45.
- Plum J, Sudkamp S, Grabensee B. Results of ultrasoundassisted diagnosis of
tunnel infections in continuous ambulatory peritoneal dialysis. Am J Kidney Dis
1994; 23(1): 99-104.
- Gupta B, Bernardini J, Piraino B. Peritonitis associated with exit site and
tunnel infections. Am J Kidney Dis 1996; 28(3): 415-19.
- Krothapalli R, Duffy WB, Lacke C, Payne W, Patel H, Perez V, et al. Pseudomonas
peritonitis and continuous ambulatory peritoneal dialysis. Arch Intern Med 1982;
142(10): 1862-3.
- Bernardini J, Piraino B, Sorkin M. Analysis of continuous ambulatory peritoneal
dialysis-related Pseudomonas aeruginosa infections. Am J Med 1987; 83(5): 829-32.
- Bunke M, Brier ME, Golper TA. Pseudomonas peritonitis in peritoneal dialysis
patients: the Network #9 Peritonitis Study. Am J Kidney Dis 1995; 25(5): 769-74.
- Kazmi HR, Raf fone FD, Kliger AS, Finkelstein FO. Pseudomonas exit site infections
in continuous ambulatory peritoneal dialysis patients. J Am Soc Nephrol 1992;
2(10): 1498-501.
- Juergensen PH, Finkelstein FO, Brennan R, Santacroce S, Ahern MJ. Pseudomonas
peritonitis associated with continuous ambulatory peritoneal dialysis: a six-year
study. Am J Kidney Dis 1988; 11(5): 413-17.
- Schiffl H, Mucke C, Lang SM. Exit-site infections by nondiphtheria corynebacteria
in CAPD. Perit Dial Int 2004; 24(5): 454-9.
- Lui SL, Li FK, Lo CY, Lo WK. Simultaneous removal and reinsertion of Tenckhoff
catheters for the treatment of refractory exit-site infection. Adv Perit Dial
2000; 16: 195-7.
- Posthuma N, Borgstein PJ, Eijsbouts Q, ter Wee PM. Simultaneous peritoneal
dialysis catheter insertion and removal in catheter-related infections without
interruption of peritoneal dialysis. Nephrol Dial Transplant 1998; 13(3): 700-3.
- Cancarini GC, Manili L, Brunori G, Camerini C, Zubani R, Colombrita D, et
al. Simultaneous catheter replacementremoval during infectious complications in
peritoneal dialysis. Adv Perit Dial 1994; 10: 210-13.
- Swartz R, Messana J, Reynolds J, Ranjit U. Simultaneous catheter replacement
and removal in refractory peritoneal dialysis infections. Kidney Int 1991; 40(6):
1160-5.
- Vychytil A, Lorenz M, Schneider B, Horl WH, Haag-Weber M. New criteria for
management of catheter infections in peritoneal dialysis patients using ultrasonography.
J Am Soc Nephrol 1998; 9(2): 290-6.
- Gould IM, Casewell MW. The laboratory diagnosis of peritonitis during continuous
ambulatory peritoneal dialysis. J Hosp Infect 1986; 7(2): 155ミ60.
- Betjes MG, Tuk CW, Visser CE, Zemel D, Krediet RT, Arisz L, et al. Analysis
of the peritoneal cellular immune system during CAPD shortly before a clinical
peritonitis. Nephrol Dial Transplant 1994; 9(6): 684-92.
- Flanigan MJ, Freeman RM, Lim VS. Cellular response to peritonitis among peritoneal
dialysis patients. Am J Kidney Dis 1985; 6 (6): 420-4.
- Fussholler A, zur Nieden S, Grabensee B, Plum J. Peritoneal fluid and solute
transport: influence of treatment time, peritoneal dialysis modality, and peritonitis
incidence. J Am Soc Nephrol 2002; 13(4): 1055-60.
- Koopmans JG, Boeschoten EW, Pannekeet MM, Betjes MG, Zemel D, Kuijper EJ,
et al. Impaired initial cell reaction in CAPD-related peritonitis. Perit Dial
Int 1996; 16(Suppl 1): S362-7.
- Rocklin MA, Teitelbaum I. Noninfectious causes of cloudy peritoneal dialysate.
Semin Dial 2001; 14(1): 37-40.
- Toure F, Lavaud S, Mohajer M, Lavaud F, Canivet E, Nguyen P, et al. Icodextrin-induced
peritonitis: study of five cases and comparison with bacterial peritonitis[see
Comment]. Kidney Int 2004; 65(2): 654-60.
- Wolfson M, Piraino B, Hamburger RJ, Morton AR, Icodextrin Study G. A randomized
controlled trial to evaluate the efficacy and safety of icodextrin in peritoneal
dialysis. Am J Kidney Dis 2002; 40(5): 1055-65.
- Posthuma N, ter Wee P, Donker AJ, Dekker HA, Oe PL, Verbrugh HA. Peritoneal
defense using icodextrin or glucose for daytime dwell in CCPD patients. Perit
Dial Int 1999; 19(4): 334-42.
- Gokal R, Mistry CD, Peers EM. Peritonitis occurrence in a multicenter study
of icodextrin and glucose in CAPD. MIDAS Study Group. Multicenter investigation
of icodextrin in ambulatory dialysis. Perit Dial Int 1995; 15(6): 226-30.
- Alfa MJ, Degagne P, Olson N, Harding GK. Improved detection of bacterial growth
in continuous ambulatory peritoneal dialysis effluent by use of BacT/Alert FAN
bottles. J Clin Microbiol 1997; 35(4): 862-6.
- Sewell DL, Golper TA, Hulman PB, Thomas CM, West LM, Kubey WY, et al. Comparison
of large volume culture to other methods for isolation of microorganisms from
dialysate. Perit Dial Int 1990; 10(1): 49-52.
- Lye WC, Wong PL, Leong SO, Lee EJ. Isolation of organisms in CAPD peritonitis:
a comparison of two techniques. Adv Perit Dial 1994; 10: 166-8.
- Van Biesen W, Vanholder R, Vogelaers D, Peleman R, Verschraegen G, Vijt D,
et al. The need for a center-tailored treatment protocol for peritonitis. Perit
Dial Int 1998; 18(3): 274-81.
- Van Biesen W, Veys N, Vanholder R, Lameire N. Peritonealdialysis- related
peritonitis: the art of rope-dancing. Nephrol Dial Transplant 2002; 17(11): 1878-82.
- Kan GW, Thomas MA, Heath CH. A 12-month review of peritoneal dialysis-related
peritonitis in Western Australia: is empiric vancomycin still indicated for some
patients? Perit Dial Int 2003; 23(5): 465- 8 .
- Wong KM, Chan YH, Cheung CY, Chak WL, Choi KS, Leung SH, et al. Cefepime versus
vancomycin plus netilmicin therapy for continuous ambulatory peritoneal dialysisassociated
peritonitis. Am J Kidney Dis 2001; 38(1): 127-31.
- Vas S, Bargman J, Oreopoulos D. Treatment in PD patients of peritonitis caused
by gram-positive organisms with single daily dose of antibiotics[see Comment].
Perit Dial Int 1997; 17(1): 91-4.
- Troidle L, Gorban-Brennan N, Kliger A, Finkelstein F. Oncedaily intraperitoneal
cefazolin and oral ciprofloxacin as empiric therapy for the treatment of peritonitis.
Adv Perit Dial 1999; 15: 213-16.
- Shemin D, Maaz D, St Pierre D, Kahn SI, Chazan JA. Effect of aminoglycoside
use on residual renal function in peritoneal dialysis patients. Am J Kidney Dis
1999; 34(1): 14-20.
- Singhal MK, Bhaskaran S, Vidgen E, Bargman JM, Vas SI, Oreopoulos DG. Rate
of decline of residual renal function in patients on continuous peritoneal dialysis
and factors affecting it[see Comment]. Perit Dial Int 2000; 20(4): 429-38.
- Shin SK, Noh H, Kang SW, Seo BJ, Lee IH, Song HY, et al. Risk factors influencing
the decline of residual renal function in continuous ambulatory peritoneal dialysis
patients. Perit Dial Int 1999; 19(2): 138-42.
- Mulhern JG, Braden GL, OユShea MH, Madden RL, Lipkowitz GS, Germain MJ. Trough
serum vancomycin levels predict the relapse of gram-positive peritonitis in peritoneal
dialysis patients. Am J Kidney Dis 1995; 25(4): 611-15.
- Li PK, Ip M, Law MC, Szeto CC, Leung CB, Wong TY, et al. Use of intraperitoneal
cefepime as monotherapy in treatment of CAPD peritonitis. Perit Dial Int 2000;
20(2): 232-4.
- Khairullah Q, Provenzano R, Tayeb J, Ahmad A, Balakrishnan R, Morrison L.
Comparison of vancomycin versus cefazolin as initial therapy for peritonitis in
peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 2002; 22(3): 339-44.
- Fielding RE, Clemenger M, Goldberg L, Brown EA. Treat- ment and outcome of
peritonitis in automated peritoneal dialysis, using a once-daily cefazolin-based
regimen. Perit Dial Int 2002; 22(3): 345-9.
- Elwell RJ, Bailie GR, Manley HJ. Correlation of intraperitoneal antibiotic
pharmacokinetics and peritoneal membrane transport characteristics. Perit Dial
Int 2000; 20(6): 694-8.
- Dumler F, Gottschling L, Umstead G, Wilson JM. Intermittent intraperitoneal
ceftazidime dosing in end-stage renal disease. ASAIO J 1998; 44(5): M411-14.
- Dooley DP, Tyler JR, Wortham WG, Harrison LS, Starnes WF Jr, Collins GR, et
al. Prolonged stability of antimicrobial activity in peritoneal dialysis solutions.
Perit Dial Int 2003; 23(1): 58-62.
- Flanigan MJ, Lim VS. Initial treatment of dialysis associated peritonitis:
a controlled trial of vancomycin versus cefazolin. Perit Dial Int 1991; 11(1):
31-7.
- Grabe DW, Bailie GR, Eisele G, Frye RF. Pharmacokinetics of intermittent
intraperitoneal ceftazidime. Am J Kidney Dis 1999; 33(1): 111-17.
- Manley HJ, Bailie GR, Asher RD, Eisele G, Frye RF. Pharmacokinetics of intermittent
intraperitoneal cefazolin in continuous ambulatory peritoneal dialysis patients.
Perit Dial Int 1999; 19(1): 65-70.
- Manley HJ, Bailie GR. Treatment of peritonitis in APD: pharmacokinetic principles.
Semin Dial 2002; 15(6): 418-21.
- Manley HJ, Bridwell DL, Elwell RJ, Bailie GR. Influence of peritoneal dialysate
flow rate on the pharmacokinetics of cefazolin. Perit Dial Int 2003; 23(5): 469-74.
- Gucek A, Bren AF, Hergouth V, Lindic J. Cefazolin and netilmycin versus vancomycin
and ceftazidime in the treatment of CAPD peritonitis. Adv Perit Dial 1997; 13:
218-20.
- Zelenitsky S, Barns L, Findlay I, Alfa M, Ariano R, Fine A, et al. Analysis
of microbiological trends in peritoneal dialysis- related peritonitis from 1991
to 1998. Am J Kidney Dis 2000; 36(5): 1009-13.
- Lye WC, Wong PL, van der Straaten JC, Leong SO, Lee EJ. A prospective randomized
comparison of single versus multidose gentamicin in the treatment of CAPD peritonitis.
Adv Perit Dial 1995; 11: 179-81.
- Lye WC, van der Straaten JC, Leong SO, Sivaraman P, Tan SH, Tan CC, et al.
Once-daily intraperitoneal gentamicin is effective therapy for gram-negative CAPD
peritonitis. Perit Dial Int 1999; 19(4): 357-60.
- Baker RJ, Senior H, Clemenger M, Brown EA. Empirical aminoglycosides for peritonitis
do not affect residual renal function. Am J Kidney Dis 2003; 41(3): 670-5.
- Leung CB, Szeto CC, Chow KM, Kwan BC, Wang AY, Lui SF, et al. Cefazolin plus
ceftazidime versus imipenem/cilastatin monotherapy for treatment of CAPD peritonitis
ムa randomized controlled trial. Perit Dial Int 2004; 24(5): 440-6.
- Cheng IK, Fang GX, Chau PY, Chan TM, Tong KL, Wong AK, et al. A randomized
prospective comparison of oral levofloxacin plus intraperitoneal(IP)vancomycin
and IP Netromycin plus IP vancomycin as primary treatment of peritonitis complicating
CAPD. Perit Dial Int 1998; 18(4): 371-5.
- Lye WC, Lee EJ, van der Straaten J. Intraperitoneal vancomycin/oral pefloxacin
versus intraperitoneal vancomycin/gentamicin in the treatment of continuous ambulatory
peritoneal dialysis peritonitis. Perit Dial Int 1993; 13(Suppl 2): S348-50.
- Goffin E, Herbiet L, Pouthier D, Pochet JM, Lafontaine JJ, Christophe JL,
et al. Vancomycin and ciprofloxacin: systemic antibiotic administration for peritoneal
dialysisassociated peritonitis. Perit Dial Int 2004; 24(5): 433-9.
- Yeung SM, Walker SE, Tailor SA, Awdishu L, Tobe S, Yassa T. Pharmacokinetics
of oral ciprofloxacin in continuous cycling peritoneal dialysis. Perit Dial Int
2004; 24: 447-53.
- Chan MK, Cheng IK, Ng WS. A randomized prospective trial of three different
regimens of treatment of peritonitis in patients on continuous ambulatory peritoneal
dialysis. Am J Kidney Dis 1990; 15(2): 155- 9 .
- Perez-Fontan M, Rosales M, Fernandez F, Moncalian J, Fernandez-Rivera C, Alonso
A, et al. Ciprofloxacin in the treatment of gram-positive bacterial peritonitis
in patients undergoing CAPD. Perit Dial Int 1991; 11(3): 233-6.
- Boeschoten EW, Rietra PJ, Krediet RT, Visser MJ, Arisz L. CAPD peritonitis:
a prospective randomized trial of oral versus intraperitoneal treatment with cephradine.
J Antimicrob Chemother 1985; 16(6): 789-97.
- Williamson JC, Volles DF, Lynch PL, Rogers PD, Haverstick DM. Stability of
cefepime in peritoneal dialysis solution. Ann Pharmacother 1999; 33(9): 906-9.
- Voges M, Faict D, Lechien G, Taminne M. Stability of drug additives in peritoneal
dialysis solutions in a new container. Perit Dial Int 2004; 24(6): 590-5.
- Boyce NW, Wood C, Thomson NM, Kerr P, Atkins RC. Intraperitoneal(IP)vancomycin
therapy for CAPD peritonitisムa prospective, randomized comparison of intermittent
v continuous therapy. Am J Kidney Dis 1988; 12(4): 304-6.
- Low CL, Bailie GR, Evans A, Eisele G, Venezia RA. Pharmacokinetics of once-daily
IP gentamicin in CAPD patients[see Comment]. Perit Dial Int 1996; 16(4): 379-84.
- Low CL, Gopalakrishna K, Lye WC. Pharmacokinetics of once daily intraperitoneal
cefazolin in continuous ambulatory peritoneal dialysis patients. J Am Soc Nephrol
2000; 11(6): 1117-21.
- Manley HJ, Bailie GR, Frye R, Hess LD, McGoldrick MD. Pharmacokinetics of
intermittent intravenous cefazolin and tobramycin in patients treated with automated
peritoneal dialysis. J Am Soc Nephrol 2000; 11(7): 1310-16.
- Manley HJ, Bailie GR, Frye RF, McGoldrick MD. Intravenous vancomycin pharmacokinetics
in automated peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 2001; 21(4): 378-85.
- Manley HJ, Bailie GR, Frye R, McGoldrick MD. Intermittent intravenous piperacillin
pharmacokinetics in automated peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 2000;
20(6): 686-93.
- Krishnan M, Thodis E, Ikonomopoulos D, Vidgen E, Chu M, Bargman JM, et al.
Predictors of outcome following bacterial peritonitis in peritoneal dialysis[see
Comment]. Perit Dial Int 2002; 22(5): 573-81.
- Szeto CC, Chow KM, Wong TY, Leung CB, Wang AY, Lui SF, et al. Feasibility
of resuming peritoneal dialysis after severe peritonitis and Tenckhoff catheter
removal. J Am Soc Nephrol 2002; 13(4): 1040-5.
- Finkelstein ES, Jekel J, Troidle L, Gorban-Brennan N, Finkelstein FO, Bia
FJ. Patterns of infection in patients maintained on long-term peritoneal dialysis
therapy with multiple episodes of peritonitis[see Comment]. Am J Kidney Dis 2002;
39(6): 1278-86.
- Dasgupta MK, Ward K, Noble PA, Larabie M, Costerton JW. Development of bacterial
biofilms on Silastic catheter materials in peritoneal dialysis fluid. Am J Kidney
Dis 1994; 23(5): 709-16.
- Read RR, Eberwein P, Dasgupta MK, Grant SK, Lam K, Nickel JC, et al. Peritonitis
in peritoneal dialysis: bacterial colonization by biofilm spread along the catheter
surface. Kidney Int 1989; 35(2): 614-21.
- Munoz de Bustillo E, Aguilera A, Jimenez C, Bajo MA, Sanchez C, Selgas R.
Streptococcal versus Staphylococcus epidermidis peritonitis in CAPD. Perit Dial
Int 1997; 17: 392- 5 .
- Troidle L, Kliger AS, Gorban-Brennan N, Fikrig M, Golden M, Finkelstein FO.
Nine episodes of CPD-associated peritonitis with vancomycin resistant enterococci.
Kidney Int 1996; 50(4): 1368-72.
- Allcock NM, Krueger TS, Manley HJ, Kumar VK, Abdallah J. Linezolid disposition
during peritonitis: a case report. Perit Dial Int 2004; 24(1): 68-70.
- Lynn WA, Clutterbuck E, Want S, Markides V, Lacey S, Rogers TR, et al. Treatment
of CAPD-peritonitis due to glycopeptide- resistant Enterococcus faecium with quinupristin/
dalfopristin. Lancet 1994; 344(8928): 1025-6.
- Manley HJ, McClaran ML, Bedenbaugh A, Peloquin CA. Linezolid stability in
peritoneal dialysis solutions. Perit Dial Int 2002; 22(3): 419-22.
- Bunke M, Brier ME, Golper TA. Culture-negative CAPD peritonitis: the Network
9 Study. Adv Perit Dial 1994; 10: 174-8.
- Szeto CC, Chow KM, Leung CB, Wong TY, Wu AK, Wang AY, et al. Clinical course
of peritonitis due to Pseudomonas species complicating peritoneal dialysis: a
review of 104 cases. Kidney Int 2001; 59(6): 2309-15.
- Szeto CC, Li PK, Leung CB, Yu AW, Lui SF, Lai KN. Xanthomonas maltophilia
peritonitis in uremic patients receiving continuous ambulatory peritoneal dialysis.
Am J Kidney Dis 1997; 29(1): 91-5.
- Troidle L, Gorban-Brennan N, Kliger A, Finkelstein F. Differing outcomes of
gram-positive and gram-negative peritonitis. Am J Kidney Dis 1998; 32(4): 623-8.
- Sepandj F, Ceri H, Gibb A, Read R, Olson M. Minimum inhibitory concentration
(MIC) versus minimum biofilm eliminating concentration (MBEC) in evaluation of
antibiotic sensitivity of gram-negative bacilli causing peritonitis. Perit Dial
Int 2004; 24(1): 65-7.
- Valdes-Sotomayor J, Cirugeda A, Bajo MA, del Peso G, Escudero E, Sanchez-Tomero
JA, et al. Increased severity of Esch-erichia coli peritonitis in peritoneal dialysis
patients independent of changes in in vitro antimicrobial susceptibility testing.
Perit Dial Int 2003; 23(5): 450-5.
- Prasad N, Gupta A, Sharma RK, Prasad KN, Gulati S, Sharma AP. Outcome of gram-positive
and gram-negative peritonitis in patients on continuous ambulatory peritoneal
dialysis: a single center experience. Perit Dial Int 2003; 23(Suppl 2): S144-7.
- Tzanetou K, Triantaphillis G, Tsoutsos D, Petropoulou D, Ganteris G, Malamou-Lada
E, et al. Stenotrophomonas maltophilia peritonitis in CAPD patients: susceptibility
of antibiotics and treatment outcome: a report of five cases. Perit Dial Int 2004;
24: 401-4.
- Steiner RW, Halasz NA. Abdominal catastrophes and other unusual events in
continuous ambulatory peritoneal dialysis patients[see Comment]. Am J Kidney Dis
1990; 15(1): 1-7.
- Tzamaloukas AH, Obermiller LE, Gibel LJ, Murata GH, Wood B, Simon D, et al.
Peritonitis associated with intra-abdominal pathology in continuous ambulatory
peritoneal dialysis patients. Perit Dial Int 1993; 13(Suppl 2): S335-7.
- Wakeen MJ, Zimmerman SW, Bidwell D. Viscus perforation in peritoneal dialysis
patients: diagnosis and outcome. Perit Dial Int 1994; 14(4): 371-7.
- Kern EO, Newman LN, Cacho CP, Schulak JA, Weiss MF. Abdominal catastrophe
revisited: the risk and outcome of enteric peritoneal contamination. Perit Dial
Int 2002; 22(3): 323-34.
- Kim GC, Korbet SM. Polymicrobial peritonitis in continuous ambulatory peritoneal
dialysis patients. Am J Kidney Dis 2000; 36(5): 1000-8.
- Holley JL, Bernardini J, Piraino B. Polymicrobial peritonitis in patients
on continuous peritoneal dialysis. Am J Kidney Dis 1992; 19(2): 162-6.
- Harwell CM, Newman LN, Cacho CP, Mulligan DC, Schulak JA, Friedlander MA.
Abdominal catastrophe: visceral injury as a cause of peritonitis in patients treated
by peritoneal dialysis. Perit Dial Int 1997; 17(6): 586-94.
- Abraham G, Mathews M, Sekar L, Srikanth A, Sekar U, Soundarajan P. Tuberculous
peritonitis in a cohort of continuous ambulatory peritoneal dialysis patients.
Perit Dial Int 2001; 21(Suppl 3): S202-4.
- Gupta N, Prakash KC. Asymptomatic tuberculous peritonitis in a CAPD patient.
Perit Dial Int 2001; 21(4): 416-17.
- Harro C, Braden GL, Morris AB, Lipkowitz GS, Madden RL. Failure to cure Mycobacterium
gordonae peritonitis associated with continuous ambulatory peritoneal dialysis.
Clin Infect Dis 1997; 24(5): 955-7.
- Lui SL, Tang S, Li FK, Choy BY, Chan TM, Lo WK, et al. Tuberculosis infection
in Chinese patients undergoing continuous ambulatory peritoneal dialysis. Am J
Kidney Dis 2001; 38(5): 1055-60.
- Lui SL, Lo CY, Choy BY, Chan TM, Lo WK, Cheng IK. Optimal treatment and long-term
outcome of tuberculous peritonitis complicating continuous ambulatory peritoneal
dialysis. Am J Kidney Dis 1996; 28(5): 747-51.
- Lye WC. Rapid diagnosis of Mycobacterium tuberculous peritonitis in two continuous
ambulatory peritoneal dialysis patients, using DNA amplification by polymerase
chain reaction. Adv Perit Dial 2002; 18: 154- 7 .
- Ogutmen B, Tuglular S, Al Ahdab H, Akoglu E, Ozener Q. Tuberculosis peritonitis
with clear fluid accompanying systemic disseminated tuberculosis in a CAPD patient.
Perit Dial Int 2003; 23(1): 95-6.
- White R, Abreo K, Flanagan R, Gadallah M, Krane K, el-Shahawy M, et al. Nontuberculous
mycobacterial infections in continuous ambulatory peritoneal dialysis patients.
Am J Kidney Dis 1993; 22(4): 581-7.
- Mitra A, Teitelbaum I. Is it safe to simultaneously remove and replace infected
peritoneal dialysis catheters? Review of the literature and suggested guidelines.
Adv Perit Dial 2003; 19: 255-9.
- Williams AJ, Boletis I, Johnson BF, Raftery AT, Cohen GL, Moorhead PJ, et
al. Tenckhoff catheter replacement or intraperitoneal urokinase: a randomised
trial in the management of recurrent continuous ambulatory peritoneal dialysis(CAPD)peritonitis[see
Comment]. Perit Dial Int 1989; 9 (1): 65-7.
- Wang Q, Bernardini J, Piraino B, Fried L. Albumin at the start of peritoneal
dialysis predicts the development of peritonitis. Am J Kidney Dis 2003; 41(3):
664-9.
- Troidle L, Watnick S, Wuerth DB, Gorban-Brennan N, Kliger AS, Finkelstein
FO. Depression and its association with peritonitis in long-term peritoneal dialysis
patients. Am J Kidney Dis 2003; 42(2): 350-4.
- Chang S, Sievert DM, Hageman JC, Boulton ML, Tenover FC, Downes FP, et al.
Infection with vancomycin-resistant Staphylococcus aureus containing the vanA
resistance gene. N Engl J Med 2003; 348(14): 1342-7.
(翻訳監修責任者 : 東京慈恵会医科大学/神奈川県衛生看護専門学校付属病院 川口良人)
|